「朝イチ定例会議」で“やらないこと”も決めよう:サイボウズ式(2/2 ページ)
やることを決めるばかりが会議ではありません。じつは“やらないこと”を決めるのも、重要なポイントなのです。「朝」「立ったまま」「5分だけ」の会議を開き、やることとやらないことを報告し合うだけで、ぐっとチームの生産性が上がります。
「やること」だけじゃなく、「やらないこと」を決めよう
この経験をもとにお勧めしたいのは、「定例会議は、過去を共有するだけではなく、過去をもとに、これからを話し合う場所である」と意識してほしいということ。
仕事をしていく上では常に状況は変わりますし、メンバーそれぞれが不確定要素を抱えています。その不確定要素同士がぶつかってハプニングが起きたとしても、すぐに調整できるよう目を配り、そのための情報収集をするのが会議の重要な目的です。
マネジメントする側としては、メンバーが業務の優先度を誤って設定してしまったときに早めにフォローすることも重要。日々の朝イチ定例会議で「今日やること」が共有されていれば、違和感を覚えたときに「それって、なんで今やるんだっけ?」とすぐ確認できます。
大切なのは、「これだけは今日絶対にやり終える」ことは何かを適正に割り振ること。もし「今日やること」を絞れていないメンバーがいたら、マネジメント側の人間は、そのタイミングですぐに優先度の振り分けをし直すことが重要です。真面目なメンバーほど、業務を抱え込み、全部を同時に進めようとしてしまいがちですが、上司が「それは今やらなくていいこと」だとジャッジすることで、手を離せることも多いように感じます。
「朝イチ定例会議」のポイントをまとめましょう。
- 過去の共有だけではなく、過去をもとに、これからを話し合う場にすることを意識する
- 「今日、何をやるべきか」をメンバー各自が明確に見えている状態にし、共有する
- 誰かの報告に優先度のズレを感じたら、すぐに状況を確認し、「やること」「やらないこと」を振り分け
ポイントは、この3点。これだけで「毎日ちゃんと前進している」手応えが感じられ、メンバーのモチベーションの維持にもつながるのではないかと思います。
「今日やらないこと」を決めるための朝イチ定例会議、ぜひ試してみてください。(はせおやさい)
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