「火力調整」ができない人は人間関係をダメにする:サイボウズ式(1/2 ページ)
この人にはうまく伝わるのに、あの人にはうまく伝わらない……。その違いはあなたの接し方で生じている可能性があります。相手をよく観察し、適切な火力でうまく料理すれば、おいしい人間関係を築けるかもしれません。
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本記事は「サイボウズ式」に掲載された「「火力調整」ができない人は人間関係をダメにする」から一部抜粋・編集して掲載しています。
料理をするのが好きで、毎日ちょこちょこと作っているのですが、何度やってもたまに失敗するのが「火加減」。うっかり気を抜いたり手を抜いたりすると塩梅を間違えてしまうのですが、これって人間関係にも似ているなぁと思うのです。
料理の「火加減」には段階があります。「弱火」はコトコトゆっくりと煮込むのに使いますし、「強火」はゴーッと勢いのある火で一気に炒める野菜炒めなどによく使われます。その間が「中火」です。それぞれの違いは、「火がどの程度、鍋やフライパンの底に触れるか」。何となく強火、何となく弱火みたいな感じで加減を間違えると、どんなに上等な材料を使っても、すぐに失敗してしまいます。
これを人間関係に置き換えると、優しくじっくり対応するのが「弱火」、はっきりとした強い態度で接するのが「強火」といったところでしょうか。
硬いお肉や野菜を柔らかくするには根気よく弱火で付き合わなきゃいけませんし、おいしい肉汁や水分が流れ出さないよう周りを焼き固める場合は強火で一気に熱を入れます。また、昔からお米の炊き方で「初めチョロチョロ中パッパ、赤子泣いてもふた取るな(初めは弱火で後から強火、噴きこぼれても釜を開けてはいけない)」というように、火加減を途中で変えなければならないテクニックもあって、なかなか複雑なのです。
料理も人間関係も“火加減”が命
人間関係が難しいのは、誰にでも同じ火加減で接すればいいというものではない点です。
相手に対する態度の強弱を火力に例えてみると、「じっくり柔らかくしよう」と思って「弱火」で接しても相手が“煮崩れ”てグズグズになってしまったり、逆に、ハッパをかけるために「強火」で接したのに相手が萎縮して硬くなってしまい、いいところが引き出せなかったり。「これなら成功すると思ったのに!」「他の人にはこれでうまくいったのに!」と、苦い思いをするはめになることもあるでしょう。
そこで、周囲の「人間関係の火力調整がうまい人」たちを観察してみました。
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