先にも述べたように,CATVによるネットワーク網はバス接続である。最近は,セキュリティに気を遣うCATV局が多くなり,それなりの対策を施しているため,あまり聞かなくなったが,以前は,近所の住民とファイル共有ができてしまったというトラブルも,よく耳にした。このことからも判るように,まるでLANのような性質を持っているのである。 このためか,家庭や企業内のLANのように,プライベートIPアドレスで運用しているCATV事業者も存在する。とくに古くからサービスを行っている事業者に多いようだ。これには,CATVのネットワーク外からの侵入・攻撃を防いだり,小規模事業者ではなかなか用意することが難しかったグローバルIPアドレスが不要になるといったメリットがあったからである。
日本中で利用できる電話回線と違って,CATVのケーブルはどこにでも張りめぐられているというわけではない。とにかく,地元でCATV事業者がインターネット接続サービスを提供していないと利用できない。 また,運よく,CATVインターネットのサービス提供地域に住んでいたとしても,自宅にCATVのケーブルを引けるとも限らない。 一戸建てであれば,近くの電柱からケーブルを引き込むことは容易だ。電話回線のように室外に保安器をとりつけ,クーラーの排気穴などを通して,室内へ通すことになる。 ところが,集合住宅で個別に引き込むことができないと,厄介なことになる(小規模な集合住宅で階層が低い場合は,個別に引き込むことができることもある)。
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