つなぐネット,スピードを選べる既存マンション向けサービスを開始つなぐネットコミュニケーションズは,既存分譲マンション向けの常時接続サービス「e-mansion」(イー・マンション)を9月1日から開始する。棟内ではHomePNA,VDSL,イーサネットのいずれかを使い,128Kbpsから100Mbpsまでの4つのコースを用意した。
つなぐネットコミュニケーションズは,既存分譲マンション向けの常時接続サービス「e-mansion」(イー・マンション)を9月1日から本格的に提供する。スピードと料金の異なる複数のコースから,ユーザーがニーズに合わせて選択できるうえ,回線のアップグレードを保証する点が特徴だ。つなぐネットは,今年6月に大手マンションデベロッパー3社(丸紅,三菱地所,東京建物)が出資して設立した第二種通信事業者。2001年初めから実証実験を行い,現在は130棟/1万5000世帯へのサービス導入を進めている(5月10日の記事を参照)。 既存のマンションでは,棟内配線の難しさと管理組合の合意が必要なことなどから,一戸建てに比べて高速インフラの導入が難しい。これに対し,同社では,棟内のセンター機器設置工事や回線の引き込み工事で発生する費用を自社負担とすることで,管理組合の承諾を得やすくした。さらに,各戸に至る回線には,128Kbpsから100Mbpsまで4つのコースを用意。多くの居住者に支持されれば,それだけ管理組合の同意を得るのも容易になるという計算だ。 「難しいのは,居住者によってニーズが異なること。いくらかかってもいいから光ファイバーが欲しいというユーザーもいれば,ダイヤルアップで十分という人もいる。e-mansionでは,居住者がインフラの対応する範囲でスピードを選択できる」(つなぐネット)。 コースはスピードによって4つ同社では,HomePNA1.0あるいはVDSLによる128Kbps/1Mbps/10Mbpsの3種,そしてイーサネットを使った1Mbps/10Mbps/100Mbpsの3種(いずれも最大値)をラインアップしており,新たな棟内配線が可能な場合はイーサネット,それが難しい場合は既存の電話線を利用できるHomePNA 1.0とVDSLを使い分ける。また,大規模マンションなど棟内の配線が長くなるケースを考慮して,米Tut SystemsのLongRun対応機器を直接輸入するという。HomePNA1.0の伝送距離は150メートルほどだが,拡張仕様のLongRunを使えば,最大1Mbpsで600メートルまで距離を延ばすことができる。 サービスメニューと価格は以下の通り。なお,HomePNA/VDSLの場合は別途モデムレンタル費用が必要になる(HomePNAは月額500円,VDSLは月額700円)。
1つのマンションで個別に帯域を制限した回線が同居できるのは,つなぐネットがロジテックと共同開発した独自のルータを利用するため。このルータは棟内で利用する各技術に加え,WAN側もADSL,光ファイバーなど複数のインフラに対応しているという。同社は,このルータを含むネットワーク構成でビジネスモデル特許を出願中だ。 マンションに引き込む回線は,当初ADSLがメインになると見られているが,光ファイバーを引くことができる場所ではそちらを利用する。キャリアは問わず,11月以降はソニー「bit-drive」のFWAもラインアップに加える予定だ。さらに,「ADSLを使っているマンションで光ファイバーが導入可能になった場合は,ユーザーの負担なしでアップグレードする」(同社)と,将来のサポートを含めた点も新しい。 「単なるインターネット接続ではなく,マンションに付加価値を与える手段として(e-mansionを)提供する。同時に,マンション管理業務のIT化を進める目的もある」(同社)。 関連記事 関連リンク [芹澤隆徳,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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