8Mbps ADSLの混乱は続く? アッカ&So-netの場合
原因はというと,DSLAM〜モデム間とDSLAM〜インターネット間に速度差がありすぎて,データの流れが阻害されるのだという。また,ノイズが多いところやISDNからの干渉が多い場合にも同様の症状が出る。 この問題を解決するにはどうすればいいか。前述の3つについてアッカは,「速度差がある場合でもデータ転送が円滑に行われるよう対処を進めており,来週までには完了する予定」という。問題が自分たちにあることを認めたのはいいが,来週ってのはちょっと……。 もう1つは,「ADSL転送エラーが頻発して,モデムが自動的に切断〜再接続を繰り返す」というもの。鉄道や道路,工場,放送局から出る電波が干渉して転送エラーが起きる。このほか,送電線の近くなども要注意だ。 この場合は,接続速度を落として安定させる方法をとる。こちらは個々の条件なので仕方がないことだが,ユーザーにしてみれば「せっかく×Mbps出てたのに,帯域制限するワケ?」となる。にわかには納得しがたいだろう。これでまたサポートは忙しくなる。 このほか,一部地域の利用者からは「下りの実効速度だけが異様に遅い。上り速度は通常」との苦情も複数報告されており,初期の混乱はまだ続きそうだ。
気長に待とう8MbpsのADSLでは,先陣を切ったYahoo!BBに対して,対応が遅い,連絡がないなど事務手続きの不手際がヤリ玉に挙げられたことは記憶に新しい。しかし,大手ISP(プロバイダのSo-net)と,NTT系足回り業者(アッカ)の組み合わせであっても,予想を遙かに上回る数の申し込みと苦情の前には,なすスベもなく混乱の巷となった。 So-netから始まったアッカの8Mbpsサービスは,これから正念場を迎える。他のISPもアッカの足回りに乗って続々とサービスを開始するからだ。今回の混乱を教訓に,各所でスムーズな開通とサービスができればいいのだが。
NECのルータ付きADSLモデム「ATUR110RC」について以下は余談だが,筆者はモデム交換の対象になったので,お別れに分解してみた。アッカに引き取られた後は,かわいそうに,もう使われることはないからだ。モデム内部のCPUチップはVirata社の「HELIUM」である。HELIUMの特長は,既存のCPUチップと共に,Virata社開発のOSやドライバ・アプリ等を搭載することで,ISOS(Integrated Software on Silicon)と呼ぶ統合化を行っていることだ。これらを組み合わせることにより,ADSLモデムやルータなど,ATM対応製品が簡単に作れる。ユーザ側の設定が簡単に出来るように,Webサーバ機能も入っている。
HELIUMチップの中にはARM社のRISC CPUが2つ入っているほか,10BASE-Tのネットワークチップも内蔵。富士通製と違い,LAN側速度が10BASE-T固定となっているのは,この部分の制約による。概要はここで分かる。 今となっては少々古い設計だが,1個のCPUはProtocol処理用,もう1個はNetwork処理用に使い,両者はメモリによって高速に結合されている
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