ストリーミング広告「PaSaTa」,Jストリームと提携して2月にプレサービス開始

ソニーグループから,ストリーミング広告の具体的な動きが始まった。パサタは2月からプレサービスを開始し,4月以降の本サービス提供を目指す。

【国内記事】 2002年1月16日更新

 ソニーグループの広告映像配信会社であるパサタは1月16日,ストリーミング広告映像配信サービス「PaSaTa」の配信事業に関して,Jストリームと業務提携を行ったと発表した。今後はJストリームが配信手数料を受け取って,広告およびコンテンツのストリーミング配信を担当する。

 PaSaTaとは,予めメールアドレスおよび各種アンケートの回答を入力・登録しておくことで,コンテンツ視聴時にストリーミング広告が配信されるようになるサービス(8月1日の記事参照)。広告映像はコンテンツプロバイダが所有するコンテンツ映像に,位置を指定して動的に入れ込むことができる。

 コンテンツプロバイダが広告料収入を得ることができるため,ユーザーはコンテンツを無料(もしくは割引料金)で視聴できる。すでにJストリームのサーバにはPaSaTa配信用プラグインが導入されており,今後はJストリームが配信を担当する各種のコンテンツに,ストリーミング広告が載ってくる見込みだ。

 提携に伴い,2月1日から3月31日まで,一般ユーザーを対象にプレサービスを提供することも発表された。プレサービスで視聴できるコンテンツは明らかになっていないが,複数のコンテンツが無料で視聴できる予定。期間中はサービスの認知促進に努め,広告料は極めて安価に設定するという。その後は4月をめどに,広告代理店と連携して本サービスを開始していきたい考えだ。

AIIの実験では“好評”

 PaSaTaは昨年8月1日から9月28日まで,AIIが提携するCATVインターネットユーザーを対象に実験が進められていた。実験には24の広告主が協力し,約2500回配信された映像コンテンツの中に,68本の広告映像が約9100回にわたって配信された。

 実験はCATVユーザーに限定して告知されたにも関わらず,約1200人がモニター登録するなど「ユーザーの興味は高かった」とパサタ側は話す。アンケートの回答結果を見ると,サービスに対する評価は概ね良好。懸念されたメールアドレスなどの個人情報の入力・登録についても,それほどの抵抗はなかったという。

 事業成功の1つのカギになるのは会員数。同社はプレサービス期間中に,“5万〜10万人の会員獲得”を目標にあげる。これは広告主がマーケティングツールとして魅力に感じる「最低限の数字」(パサタ)。これを達成できれば,4月以降の本サービス開始に向けて弾みがつきそうだ。

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[杉浦正武,ITmedia]

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