普通の電話機でテレビ電話?――台湾からの提案18日まで東京ビッグサイトで開催されている「インターネプコン・ジャパン」会場で,台湾企業による一風変わったIPテレビ電話の展示を見つけた。
東京ビッグサイトで18日まで開催されている「インターネプコン・ジャパン」で,一風変わった展示を見かけた。台湾のSage Scientific&Technologyによる,普通の電話機からセッションを開始できるIPテレビ電話のデモ展示だ。 同社のIPテレビ電話システムには,5つの構成要素がある。1つはRJ11ポート(モジュラージャック)を持つ,通常の電話機。2つめが電話機をPCに接続するためのアダプタ「X Phone」。3つめがPC。これは“テレビ電話”の画面にもなる。4つめがPC内でテレビ電話プレーヤーとして動作するアプリケーション。最後は,お互いの顔を写すためのWebカメラだ。
これがPCと電話機をつなぐアダプタの「X Phone」。ICチップが内蔵されており,ハードウェアベースで雑音・エコーを抑える 接続の様子。X PhoneはUSPポートとRJ11ポートの2種類を持っており,PCとの間をUSBケーブルで,電話機との間を電話線で,それぞれ接続する 利用にあたっては,写真のように機器を接続し,PCにCD-ROMからアプリケーションをインストール・起動する。PCはこれらの接続とは別に,ADSLなどブロードバンド環境に接続されている必要がある。 この状態で受話器を持ち上げて番号(IPアドレス)をダイヤルすると,インターネット経由でテレビ電話がかけられるという仕組み。セッション確立後にPC上のプレーヤーをクリックすれば,相手の顔が動画で表示される。もちろん,映像なしの通話も可能で,この場合はカメラを用意する必要はない。 受信する時も,電話機が鳴る,といった自然な通知が可能だ。コードレス電話にも対応しているため,PCと離れた場所でも通話することができる。インターネット上でパケットを伝送するため,定額制常時接続なら通話料はかからない。
「プレーヤー部分は,5インチ程度まで拡大した仕様にもできる。日本のブロードバンド環境なら大きくして問題ないだろう」(セージ) プライベートIPアドレスでもIP電話を利用できるという点も,このサービスの特長だ。MicrosoftのTCP/IP関連ソフトウェアであるICS(インターネット接続共有)を利用することで,これを実現したという。IPアドレスは短縮番号として登録することも可能。メッセンジャーソフトのようにサーバ側で相手側とデータを同期させれば,メールアドレスも短縮番号として登録できる。 アプリケーションには米Microsftのテレビ電話可能なコミュニケーションツール「NetMeeting」のカーネル(中心となるソフトウェア)を使用した。このためX Phone同士,もしくは「NetMeeting」との通話が可能だ。 製品・アプリケーションはすでに台湾で販売されているほか,昨年9月より中国でも販売が開始された。イタリアや英国でも販売の交渉中で,現在日本での販売代理店を募集している。価格は「日本でなら2万円程度で製品化できる」という。
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