Jリーグ,「NTTグループと提携」の意味するところNTTグループは24日,Jリーグの「ITパートナー」に選ばれたと発表した。携帯や地域IP網を通じてのコンテンツ配信事業が期待されるが,実際は?
NTTグループ4社(NTT-ME,NTTドコモ,NTT-X,NTTアド)は2月24日,社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と“ITパートナー”として提携すると発表した。今後NTTグループはJリーグに対し「Jリーグデータセンター関連システムの拡張」「次世代移動通信サービス『FOMA』や光アクセス,ADSLなどを利用した広報活動およびコンテンツ配信」「ITコンサルティング」などを行う。 上記の内容のうち,“コンテンツ配信”の文句には「FOMAの携帯やNTT-BBの『BROBA』(2月7日の記事参照)でJリーグのゴールシーンが見られるのか?」との期待が高まる。だがJリーグ広報に問い合わせても,「現段階では,何も決まっていない」とそっけない答え。どの程度,実現の可能性があるのだろうか。
NTTグループは乗り気だが……この点についてNTT-X広報に問い合わせたところ,「勘違いしないようにしてほしいのは,NTTグループがJリーグからコンテンツの提供を受けたり,買ったりするのではないところ」とのこと。 「Jリーグさんは『Jリーグ100年構想』を謳い,事業を発展させる上でよりIT化を進めることを決めた。そこで“ITパートナー”に選ばれたのが我々だ。データセンターに関わるSI的な業務から,CIO(Chief Information Officer)的な役割まで,各社で分担することになる」(NTT-X広報) ただし,実際にJリーグ映像が携帯電話やブロードバンドで視聴できるのかとの問いには「そういうニーズがエンドユーザーからあるのは分かっている。期待には応えていきたい」と前向きな答え。8月をめどに,具体的に何をやるのか決めていきたいという。 いっぽうのJリーグは以前から,NHKの委託により番組制作などを行うエヌエイチケイ 情報ネットワークと提携してJリーグ情報サイト「J-Ole!」を運営している。こちらでは“コンテンツの公共性”を守って,無料でより多くのユーザーにコンテンツを提供する方針。サービスの有料化や,映像をブロードバンドユーザー限定にすることはできないとしている(12月7日の記事参照)。 今回提携したNTTグループに対しても,Jリーグから同様の意向はきっとあるはず。単純に「JリーグのゴールシーンがNTTグループに提供される」と見るのは,やや早計かもしれない。ともあれ,慎重な姿勢のJリーグと,コンテンツ配信に乗り気なNTTグループの間で,しばらくは交渉が続くと見るのが正しそうだ。
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