アッカ,今年に入ってトップの伸び? ――好調のワケアッカ・ネットワークスのユーザー数が急増している。昨年12月末時点で15万人だった会員が,今年2月末には30万人に倍増。その理由は?
アッカ・ネットワークスの回線を利用するADSLユーザーが,急増している。同社がISPに提供する回線数は,昨年12月末時点で約15万2000回線だった。ところが,今年2月末では約29万8000回線と,ほぼ倍増の勢いだ。 他社と比較すると,NTT東日本のADSLサービス加入者が,昨年末時点で約34万6500回線で,2月末では約45万回線(総務省調べ)。またYahoo! BB加入者は昨年末時点で約36万回線で(記事参照),2月末時点で45万5000回線(記事参照)となっている。
アッカ・ネットワークス副社長の池田佳和氏は,「ユーザー数の増分は,今年に入ってトップのシェアでないか」と話す。 理由として同氏が挙げたのは,「クオリティ重視の路線が,ユーザーの支持を集めた」こと。これと,昨年末のコロケーション問題解決(12月21日の記事参照)に伴い,NTTの局内工事待ちが解消したことがあいまって,今回の急増につながったようだ。
モデムなど関連機器の「質」に優れる,とアッカ・ネットワークスのクオリティ重視の姿勢は,1つにはDSLAMやADSLモデムなど,サービスに関連するソフトウェア・ハードウェアのバグフィックスに現れているという。 「他社にさきがけて8Mbpsサービスを開始して以来,早くから時間をかけて(バグフィックスに)取り組んできた」(池田氏)。サービス開始当初は初期故障(12月6日の記事参照)があったのも事実で,その点はユーザーにあやまりたいとしたが,「他の事業者ではその後,別のメーカーの機器を利用して,いまだにバグが出ているところもある」と,その違いを強調した。 また,ADSLモデムのファームウェアをバージョンアップして,ユーザーが自分で回線の品質状態を確認したり(キャリアチャートの表示=下図参照),設定を変えたりできるサービスを追加したことも,プラスに働いたと見る。
「ISDNとの干渉が大きい場合は,Annex Cの通信方式を通常のDBM(Dual BitMap)からFBM(Far End Cross Talk BitMap)に変更できるようにした。最高リンク速度が下り3424Kbpsに制限されるものの,安定して利用できるようになる」(同)。従来,事業者の管理下にあった通信方式の変更を,エンドユーザーにも開放したことは評価できる試みだろう。
「安さ重視」の流れが変わった?池田氏は,去年と今年では,ADSL加入者の質が違うと見る。 「去年秋から冬にかけて,安さを重視するユーザーが一斉に申し込んだ。だが,そうしたコスト面に敏感なユーザーが加入する動きは,年末で一段落したのではないか」(同)。 代わって,現在ADSLに加入しようとするユーザーは,サービスのクオリティを求めているとのこと。池田氏は地味に積み重ねたきたことが,効果を上げたと胸をはった。
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