「脱東京宣言」――岐阜にブロードバンドIX構想,知事も気勢岐阜県に大規模なIXを構築すべく,NTTコミュニケーションズ,KDDIなどの出資による企業が設立された。総会には岐阜県の梶原知事や三重県の北川知事も登場,気勢をあげた。
4月18日,岐阜県周辺トラフィックを集約するIX事業を目的とする,ジーシーアイエックスが設立された。中部や近畿のIXと連携して事業の広域化をはかるほか,三重県志摩で陸揚げされる海底ケーブルを活用し,国際IX化を目指す。 ジーシーアイエックスは,岐阜県や三重県,地元企業,NTTコミュニケーションズ,KDDIなどの出資からなる企業。顧問には,東京大学の石井威望名誉教授,慶応義塾大学の村井純教授などを迎えた。 2.4Gbpsの通信速度を持つ県内ネットワーク「岐阜情報スーパーハイウェイ」や,県内のISP・CATVのトラフィックを集約し,NTTコミュニケーションズおよびKDDIのネットワークとそれぞれ1Gbpsで接続する。「上位接続するISPは,あと2社ほど増やす見込み」(ジーシーアイエックス)。ほかに,VoIPなど付加サービス事業者への支援業務やCDN機能の提供,コンサルティング業務なども手がけるという。
一極集中のトラフィック構造を打破設立総会には,株主である岐阜県の梶原拓知事と,三重県の北川正恭知事も出席。それぞれ,地方でのIT革命を推進する立場を強調した。
岐阜県の梶原拓知事(左)と,三重県の北川正恭知事(右) 梶原知事はあいさつの中で,「政治も,経済も,トラフィックも,東京に集中し過ぎている」と一極集中の構造を批判。リスクを分散する必要性から,地方にIXを構築することの意義を説いた。「国からは,一切バックアップはない。逆に(ネットワークを分散させることで)我々が国をバックアップしてやる」(同知事)。 北川知事も「各地域でのIT事業の総和が日本を元気にする。ジーシーアイエックスは,勇気ある挑戦」と隣県の取り組みにエールを送る。 顧問に就任した東京大学の石井威望名誉教授は,「昨年の9月11日以降,企業がバックオフィスを持つことの重要性が高まっている」と指摘。ネットワークの整備によっては,東京に本社を置く企業が“データの避難先”として,岐阜にバックオフィスを設置する可能性を示した。
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