So-net,「ISP連合には参加せず」――ポストペット続編などコンテンツ強化SCNは,特に連携を考えていないようだ。ポストペットのバージョン3を開発するなどコンテンツを拡充すると共に,昨年立ち上げた関連会社の事業を改善させ,増収を目指す。
ソニーコミュニケーションネットワークは4月25日,2001年度の連結業績を発表した。同時に,ほかのISPと連携することなく,独自にコンテンツを拡充して事業の収益性を向上させていく方針を打ち出した。
ソニーコミュニケーションネットワークの山本泉二社長 同社の2001年度の業績は,売上高が331億5100万円で,営業損益は17億700万円の赤字だった。価格競争による接続料金値下げの影響や,ADSL事業展開に伴う販売促進増加などのため,前年度は1億円の利益を計上していた営業損益ベースでも大幅な赤字に転落した(経常損失は25億5900万円)。 売上高は前年同期比で4.4%減の減収。しかし,前年にはソニーの販売受託を受けていた「AIBO」の売上高を除くと,20.7%の増収になる。また,So-net会員は163万人から224万人までに増加した。 このうち,ブロードバンドユーザーは25万人。「FTTHは1万人に満たない。大半はADSLユーザーだ」(山本社長)という。これは,ニフティのブロードバンドユーザー(含CATVユーザー)28万人や,BIGLOBEのADSLユーザー17万人と比べても遜色ない数字といえる。
“連合”には参加する必要なし?山本社長はBIGLOBEなど4社が結成したISP連合「メガコンソーシアム」(4月22日の記事参照)に関して,現時点で参加する意思がないと話す。 「メガコンソーシアムそのものが,どういう方向に行くのかも見えていない。コンテンツの開発に取り組むことはいいのではないかと思うが……まだ,参加する状況でない」。 今後については,コンテンツ充実に力を注ぐ方針のようだ。24日には篠原ともえさんをパーソナリティとするインターネット番組「Happy Store」を発表。秋にはポストペットのバージョン3も発売するという。 「新しいポストペットの詳細は明らかにできないが,常時接続に対応したもの。単なるメールを超えたコミュニケーションが実現する」(山本社長)。 山本社長はまた,昨年の投資も徐々に回収できると見る。「関連会社7社のうち,ソネットスポーツドットコムやソネット・ビィメディア,ソネットエムスリーなどは,今期中にブレイクイーブンまで持ってこれる見込みだ」(同)。こうした計画が実現すれば,ほかのISPと手を組む必要はないとの考えのようだ。 同社の事業の中では,依然,インターネット接続サービスの売上が320億円で収益の柱。しかし,コンテンツ関連の売上は52億4200万円と,前年比46.6%増の伸びを見せている。2002年度は,これを70億円まで伸ばし,連結売上高400億円(前年同期比20.7%)を達成。営業損失も4億円まで縮小させる,との業績見通しを示した。
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