ニュース 2002年5月28日 10:17 PM 更新

イー・アクセス、日本テレコムのADSL事業を買収

イー・アクセスは、日本テレコムの個人向けADSL回線事業買収を発表した。これによりイー・アクセスは、NTT東西を除く新規参入のADSL事業者では加入者トップに立つという

 イー・アクセスと日本テレコムは5月28日、日本テレコムが運営するADSL回線事業をイー・アクセスに営業譲渡することで合意したと発表した。譲渡価格は55億円。不採算部門を整理して資源の集中を図りたい日本テレコム側と、事業の拡大を望むイー・アクセスの考えが一致した。

 譲渡対象となるのは、NTT局舎内のDSL設備と、J-DSLの既存加入者(約21万5000人、5月末見込み)。イー・アクセスの同時点の加入者数は約31万人となる見込みで、両社を併せると、約52.5万人。これはNTT東西地域会社を除くCLEC(競合通信事業者)のADSL事業者としては、Yahoo! BBを抜いてトップに立つという。


左がイー・アクセスの千本倖生社長、右が日本テレコムのウイリアム・モロー社長

営業譲渡前(イー・アクセス/J-DSL)営業譲渡後
加入者数(5月末見込み)約31万/約21.5万約52.5万
提供局数(5月28日時点)473局/842局875局
提携ISP@nifty、BIGLOBEほか30社/ODNほか数社大手30社+ODN
ターゲット顧客数約1750万/約194万約1944万

 日本テレコムはイー・アクセスにADSL網をいったん譲渡した後、改めてODNに対してホールセールしてもらう。この際、回線は日本テレコムに、エクスクルーシブ(独占的)に提供される。いわば、回線事業者とISPを兼ねていた従来の体制のうち、回線部分をイー・アクセスに譲渡したかたち。サービスとして「J-DSL」のブランドは残るという。

 「ユーザーの見えない部分のネットワークが、イー・アクセスにより所有されるというだけ。現在の日本テレコムユーザーには、何の変化もない」(日本テレコム)。

 今後イー・アクセスは、日本テレコムのバックボーンを利用して、地方部にもサービス提供エリアを拡大する予定。従来イー・アクセスは東名阪に絞ったエリア展開を行っていた。

 イー・アクセスの千本社長は、「日本テレコムの回線は、技術者の私が見ても最も良質。地方部でも都会なみのコストでサービスを提供できる。また、両社ともベンダーが住友電工であるため、ネットワークを統合する際にスムーズに移行できる」と話した。

日本テレコムの思惑

 日本テレコムは今回の提携について、「ADSL事業を非コア部門と位置付けた時から、一番価値のある方法で売却することを考えてきた」と話す。

 「イー・アクセスには強力な経営陣がいる。そこに我々の経営資源を譲渡し、力を最大化すれば、業界内で勝ち抜いていけると判断した。そうなればユーザーに、より競争力あるサービスを提供するができ、また(同社に資本参加している)我々にとっても資源の集中/力の最大化につながる」(日本テレコムのウイリアム・モロー社長)。

 千本社長は提携にあたって、「ユーザーによりよいサービスを提供することが条件、と言われた」と笑った。

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[杉浦正武, ITmedia]

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