ニュース 2002年9月27日 09:26 PM 更新

松下、「ブロードバンドTVチューナー」を限定販売

松下電器産業は、開発を表明していたブロードバンドTVチューナー「Broadnow」を発表。インターネットで数量限定の先行販売を行う。ADSLやFTTHを通じて動画や音楽をリビングルームで視聴できる

 松下電器産業は9月28日、かねてより開発を表明していたブロードバンドTVチューナー「Broadnow」(FZ-BB1000)を正式発表した。ADSLやFTTHを通じて動画コンテンツをTVで視聴できるほか、地上波TVチューナーとHDDレコーダー機能も備えた。価格は9万9800円。まず、松下の直販サイト「パナセンス」でマーケティング調査を兼ねた300台限定の先行販売を行い、2003年から本格展開する計画だ。


「Broadnow」は、松下のHDDレコーダー「DMR-HS2」と統一感のあるデザイン。背面にはイーサネットポート、ビデオ入出力(コンポジット、S端子)、アクティブスピーカー用端子などを備える。11月20日発売で、予約期間は9月27日から10月31日まで

 ブロードバンドTVチューナーの目的は、動画や音楽といったブロードバンドコンテンツをリビングルームの大画面TVで視聴すること。同社は、昨年の「CEATEC JAPAN」にコンセプトモデルを出品し、年初に製品化を前提とした開発表明を行っている。コンセプト発表から約1年を経て商品化に至った背景には、ブロードバンドインフラの普及によるコンテンツの高画質化がある。

 松下電器産業AVC社、ITプロダクツ事業部の亀岡房浩副参事は、「ADSLやFTTHのユーザーを対象に独自のアンケート調査を行ったところ、6割強が大画面TVで(コンテンツを)視聴したいと回答した。いかに簡単に、映像や音楽をTVで提供するか、という点に主眼を置いて開発した」と話す。

 このため、Broadnowでは家電感覚の操作性にくわえ、ISAOの提供する総合テレビガイドサイト「ON TV JAPAN」、アイエム・ネットワークス・ジャパンのインターネットラジオサービス「iM Radio」と提携し、ブロードバンドTVチューナー向けにカスタマイズされた“コンテンツナビゲート”機能を導入した。

 コンテンツナビゲートは、各コンテンツプロバイダーの提供する動画をジャンル別に表示し、擬似チャンネル化するTVライクなインタフェース。リモコンを使い、上下左右+決定キーという簡単操作が特徴だ。インターネットラジオ局も全世界にある25ジャンル400放送局をプリセットしている。


コンテンツ検索画面(左)とプレーヤー画面(右)。動画の下にバナー広告のスペースがあり、選択するとブラウザ(NetFront)が起動する。プレーヤーは全画面表示も可

 動画のプレーヤーは、Microsoftの「Windows Media Technologies 8」をベースとしており、ストリーミングとオンデマンドの両方をサポート。ビットレートは最大1.5Mbpsまで対応する。なお、ファームウェア変更による機能追加も可能だが、これはサービス提供側によるアップデートのみで、ユーザーが操作することはできないという。

 地上波放送のHDD録画機能も充実している。搭載されたHDDは40Gバイトで、長時間モードなら最長約26時間の録画が可能だ。もちろん、タイムシフト再生やタイムキープ(放送中の番組を一時停止)、放送中の番組を7秒間遡って再生するリプレイ機能などハードディスクならではの操作性を持つ。

 EPGは、米Gemstarの「G-GUIDE」を採用しており、常時接続を活かしたリモート予約にも対応する。外出先では、Webブラウザ搭載の携帯電話やPCでON TV JAPANに接続すればいい。予約情報は、メールの形で自宅のBroadnowに届く。

ブロードバンドは、もはやPCだけのものではない

 家電メーカーの作るインターネット端末といえば、かつて鳴り物入りで登場しながら、鳴かず飛ばずで消えていった「インターネットTV」を連想させる。しかし、亀岡氏はインターネットTVとはコンセプトから異なるという。

 「PCとバッティングするという声もあるが、パーソナルなPCとリビングルームの端末は、その役割が異なる。汎用端末と専用端末の違いを、機能によって明確化することが重要だ」。

 簡単操作&TV出力を前提とするブロードバンドTVチューナーは、家族が集まるリビングに置き、汎用的なPCは自室で使う。バンドルされるソフト「Media Stage」を使えば、BroadnowのHDDに録画したコンテンツを同じネットワークにあるPCで再生できる。コンテンツをPCに取り込むことはできないものの、自分の録画した番組を自室で楽しめるという。「Broadnowは、メールやWebだけのためにパソコンを使っていた人たちに、AVパソコンの機能を提供する」


Media Stageの画面。録画した番組をPCで視聴できる

 かつてのインターネットTVは“PCの代替”を目指して失敗したが、ブロードバンドTVチューナーのメインターゲットは、既存の“PCユーザー”だ。PCと共存し、それぞれのシチュエーションに合ったネットワーク機能により、付加価値を提供する。これが松下のスタンスだ。

 「同じネット端末であっても、用途によって求められる機能は異なる。ブロードバンドは、もはやPCだけのものではない」(同氏)。

関連記事
▼ 堅牢タフネスPCからブロードバンドTVチューナーまで――松下、「PC Stage2002」を開催
▼ ISAO、動画コンテンツナビゲーションサービス「ON TV JAPAN BBサービス」を発表
▼ 松下、ノンPC事業を強化──ブロードバンド端末などを開発
▼ CEATEC:ブロードバンドなデジタル家電たち
▼ ブロードバンドTVチューナー(プロダクトセンター)

関連リンク
▼ パナセンス

[芹澤隆徳, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



Special

おすすめPC情報テキスト

モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!