ニュース 2002年10月4日 11:56 PM 更新

やっぱりオープンスタンダード? “非公開”VAIO Mediaの不思議


 「enjoy@broadband.home.net」の中で紹介した「VAIO Media」に関して、ソニーから訂正の依頼が僕に届いた。それによると、「VAIO MediaはUPnP(Universal Plug&Play)に対応しない独自プロトコル」ではなく、「すべての情報は公開できない」が正しいという。

 VAIO MediaのUPnP非対応の一件は、実は昨年末のVAIO冬モデル新製品説明会における質疑応答の場で「UPnPではない」とされたことに端を発している。この時は、追加で行われた「独自プロトコルか?」という質問に、しばらく間を置いて「はい」との答えが返ってきたことを覚えている。しかし、公式コメントでは、これらの内容を撤回したうえで、すべての情報を“非公開”としたわけだ。

 また別途、関係者からは「VAIO Mediaはソニーだけでなく、さまざまなベンダーの機器と相互運用できるのだが……」という話も漏れ伝わってきた。

 過去の取材メモをあさってみると、ソニーは比較的UPnPに積極的な企業だったことが分かってくる。「COMDEX」などの総合展示会では、毎回ではないものの、UPnP関係の展示が行われていた(たとえば、昨年の「COMDEX/Fall」では、UPnP対応ネットワークストレージを展示していた)。担当者はアプリケーションプロトコルに関しては黙して語らずだったが、少なくともコネクティビティに関してはUPnPを高く評価していた。

 また今年9月に開催された「Intel Developers Forum Fall 2002」の基調講演においても、UPnPの対応による業界標準のオープンな家庭向けネットワーク環境の構築に関して米IntelのLouis Burns副社長が語った後、ソニーモバイルネットワークカンパニー・プレジデントの木村敬治氏がエンドースコメントを出し、VAIO Mediaのデモを行っていたこともある(しかし、UPnPに関しては触れなかった)。

 こうした点を考えると、UPnPではないというコメントを消す理由は、VAIO MediaがUPnPベースだからと考えるのが自然だ。昨日の記事でも書いたように、VAIO Mediaの以前のバージョンでは、他のUPnPクライアントからフォトサーバにアクセスできていた。これがアクセスできなくなった(UPnPクライアントのデバイスディスカバリでも見つからない)理由は明確ではないが、何らかのUPnPアプリケーションプロトコルを実装していると考えられる。

 UPnPのアプリケーションプロトコルに関しては、昨日紹介したようにフィリップス主導で仕様策定が進められたUPnP A/Vや、マイクロソフトが中心に仕様策定を行っているSCPがある。これらデバイス制御系のプロトコルは、ベースとなるデータ形式のXMLスキームが決まっており、それをベースにさまざまなネームスペースの拡張がなされているため、ある程度の相互運用性を確保したまま仕様が広がる可能性がある。UPnP A/VのXMLスキームに手を加える形でVAIO Mediaを実装し、それをUPnP Forumにフィードバックしている最中なのだろうか? もっとも、これも推測の域を出ない。

 ひとつ言えることは、おそらくソニーはVAIO Mediaを中心に相互運用を可能にする手法(UPnP A/Vである可能性が高い)で、家庭内ネットワークでのメディアコンテンツ共有の手法を提供しようとしていることだ。“独自”ではないとすれば、“オープン”ということになる。VAIO Mediaに興味を持つユーザーにとっては、これでひとつ懸念が消えた(?)といえるのかもしれない。

 さらに詳しい情報に関しては、関係者への取材が可能になった時点で報告するようにしたい。

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[本田雅一, ITmedia]

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