ニュース 2002年12月28日 07:57 AM 更新

@niftyフォンがやってきた

@niftyのIP電話「@niftyフォン」がやってきた。既に「050」から始まるIP電話用の電話番号が付与されているのも特徴で、試験サービス中でもユーザー間は無料通話が可能。その設定方法から品質の評価までをお届けする

 国内最大手のISPである@niftyのIP電話「@niftyフォン」の試験サービスが開始された。同社のADSLユーザー向けのサービスで、PCから通話するのではなく、通常の電話機を接続して利用できる本格的なIP電話サービスだ。

 @niftyが2003年春から正式サービス開始を予定しているのが“@niftyフォン”。12月初旬から1万人のモニター募集をして試験サービスを開始している。筆者の実家が@niftyを利用しているのでモニターに応募したところ、試験サービス開始日にあたる12月20日より利用が可能になった。なお、試験サービス期間は、2003年2月28日までの約2カ月だ。

 @niftyフォン(以下本サービス)は現時点では同社のタイプ1の電話回線で8/12M ADSLユーザーを対象としており、アッカ・ネットワークス、イー・アクセス、フレッツADSLのコース利用者が対象となる。筆者の実家はイー・アクセスの8Mbps ADSLだ。

 本サービスは既に「050」から始まるIP電話用の電話番号が付与されているのも特徴だ。試験サービス中でもユーザー間ではこのIP電話用電話番号で着信が可能であり、来年夏以降は、一般回線からの着信もできるようになる。本サービスを利用するユーザー間での通話は無料であり、試験サービス中はNTT回線への発信も無料だ。

イー・アクセス回線ではVoIPアダプタを追加

 試験サービス開始前日に筆者の手元に届いたのはVoIPアダプタ。イーアクセスのコースではADSLモデムとVoIPアダプタを組み合わせて利用するようだ。縦置きも可能でADSLモデムよりもコンパクトだが、また1台機材が増えるのと、コンセントが1つ余分に必要かと思うと少々憂鬱だ。



上がVoIPアダプタの梱包状態、下が取り出した所。VoIPアダプタ自体は縦置きも可能で、ADSLモデムよりコンパクトだが、なによりまたACアダプタが1つ増えることが憂鬱

 マニュアル類は大きく2つに分類できる。VoIPケース外に同封されていたのが、@niftyフォン導入のためのマニュアル3冊、VoIPケース内に封入されていたのがVoIPアダプタの汎用的なマニュアルと注意書き2枚。BBフォンと違ってVoIPアダプタが汎用製品であり、マニュアル類が今ひとつすっきりしないのは仕方ないことなのだろう。

 ただし、導入において必須となるのは、主に2つのマニュアルだけ。ADSLモデムをブリッジに切り替えるためのマニュアルと、簡単接続ガイドだ。@niftyフォンを利用できるADSLユーザーでも数種類のADSLモデムが使われているので、ADSLモデムごとに必要な作業を分けてあるということになる。

 これ以外に試験サービス開始の当日、本サービスの利用に必要な設定情報の記述された封筒が届いた。これで、@niftyフォンを利用開始するのに必要な物はそろったことになる。


左側がVoIPアダプタのパッケージ内に封入されていたマニュアル、右側が主に@niftyフォン導入用のマニュアル


VoIPアダプタとは別に送られてくる設定情報の通知書。これがないとIP電話としては利用できない

少々面倒な導入作業

 導入は、まずADSLモデムをブリッジ利用に切換える所から開始する。VoIPアダプタを利用する場合VoIPアダプタがルータ機能も兼ねるからだ。作業そのものは手順書に従えばさほど難しくない。





こんな手順でADSLモデムをブリッジ接続にしていく。最終的にブリッジ接続の設定を作成し、これを“使用する”にすれば設定完了。この時点でADSLモデムだけではインターネットに接続できなくなるので作業は慎重に行いたい

 続いてVoIPアダプタを今までの環境に追加する。基本的には従来の“ADSLモデム-PC”間と、“スプリッタ-電話機”間の2つの配線にVoIPアダプタが割込むと思えば良いだろう。但し言うは易しで、配線はかなり複雑になる。1度全ての配線を取り外してから順に行ったほうが混乱しないだろう。


配線はこんな風になる。ADSLモデムとVoIPアダプタを傍におく場合、VoIPアダプタ付属のLANケーブルは長すぎて邪魔になるだけなので、短いLANケーブルを準備したほうがいいだろう

 配線が終了したら、PCからブラウザを使ってVoIPアダプタの設定を開始する。まずは従来とおりADSL接続の設定を行い、インターネットに接続可能な事を確認する。ADSL接続で利用するIDやパスワードは従来とおりで特に変更はない。


ADSL接続の設定は接続IDとパスワードの設定のみ。標準的な利用法(NAT有効、DHCPサーバ有効)なら、とりあえずこれだけでインターネットの利用は再開できる。

 インターネットへの接続が確認できたら、次にIP電話のための設定を行う。ここからは新たに付与されたIDやパスワードなどを利用するので注意が要る。


まずは電話回線の設定。ここではトーン・パルスの種別、市外局番、ナンバーディスプレイサービスの有無を設定する


次にVoIPサーバの設定を行う。これは通知書の内容に従う


最後にIP電話用の電話番号、ユーザー名、パスワードを設定すれば設定は完了だ

ここまでの処理が終了し、VoIPモデムの“Status/Alarm”ランプが緑に点灯すれば設定が正常に行われ、IP電話としての利用が可能になる。自宅では設定がまったく必要のないBBフォンを利用している筆者としては、かなり面倒な導入作業に思えた。

通話品質も上々だが、注意点も

 今回は、残念ながら本サービスユーザー間での通話品質の確認はできなかったが、編集部との通話は音声の途切れなどはまったくなく、上々の通話品質。多少音が丸まっている気もしたが、会話が不明瞭になるような事は全くなかった。IP電話でFAXを送信してみたが、なんら問題なく送信できた。

 発信時には特別な配慮は必要ない。従来通り、電話機からダイヤルすると、IP電話としてではなくNTT回線もしくはマイラインで指定した電話会社で接続する場合は“プップッ”とダイヤル後に確認音が発せられるし、何らかの事情でIP電話が利用できない場合は警告音がダイヤル後に発せられる。意図しない接続だった場合は、警告音の直後にオフフックしてしまえば構わない。

 使ってみて気になったのは、まず一般回線への番号通知が行われていないことと、単純に“186”を付加してダイヤルしてもNTT回線に迂回せず、IP電話として発信してしまったことだ。現時点ではIP電話用の電話番号では着信できないので、番号通知の意味が余りないのかもしれないが、筆者のように番号通知のない着信は無視するといった人も最近は多いから、この点は分かりやすい配慮(電話番号に“186”を付加すれば番号通知が可能など)が必要ではないだろうか。もちろん、特番を付加して意図的にNTT回線へ迂回し、番号通知有りで通話を行うことはできる。

 筆者のパターンに限ったことかも知れないが、やはりVoIPアダプタを追加というスタイルはあまり喜ばしくない。同じくIP電話の試験サービスを行うSo-netでは、アッカネットワークスの場合BBフォンのようなVoIP機能を備えたADSLモデムの選択も可能になっているようだ。

 レンタル機材とはいえ、できるだけ長く利用して欲しいという事業者側の都合はあるだろうが、やはり一体型モデムが好ましいのは事実。できれば正式サービス時にはその選択肢ができていることを期待したい。


ADSLモデムにVoIPアダプタ、さらに無線LANアクセスポイントもある筆者の環境では配線や電源ケーブルでこの有様。理想はやはりスプリッタまで内蔵した一体型モデムだろう

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関連リンク
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[坪山博貴, ITmedia]

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