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2003/05/28 23:30:00 更新 |
センティリアム、最大50Mbpsの局用ADSLチップセットを発表
センティリアム・コミュニケーションズは5月28日、新しい局用ADSLチップセット「Maximus」を発表した。下り24Mbpsあるいは最大50Mbpsのサービスを実現する初のチップセットだ
センティリアム・コミュニケーションズは5月28日、新しい局用ADSLチップセット「Maximus」を発表した。3月に発表した「eXtremeDSL MAX」技術により、下り24Mbpsあるいは最大50Mbpsのサービスを実現する初のチップセットとなる。
既にサンプル出荷を開始したというMaximusは、DSPを中心とするデジタルチップと、アナログチップの2チップ構成。同社プロダクト・プランニング担当ディレクターの郷右近一彦氏によると、「Maximusのポイントは、高性能DSPと16bitのD/Aコンバーター。従来の14bit D/Aコンバーターよりもノイズを軽減させる効果が高く、S/N比が向上する」という。これにより、サブキャリア1つあたり17〜18bitのビットローディングが可能な「MAX-HBL(High Bit Loading)」を実現するわけだ。
また、MaximusはG.992.3(G.adsl2)とG.992.5(G.adsl2plus)の仕様をカバー。G.adsl2plusは、下りに使う周波数帯域を、G.dmtに規定された上限1.1MHzの倍もしくは4倍に拡大して高速化を図るというものだ。eXtreme-MAXの機能では、「MAX-DS」(Double Spectrum)と「MAX-QS」(Quad Spectrum)がこれにあたる。
このほか、NTT局舎から最大7kmまでの伝送を可能にする「MAX-LR」、上り方向のスピードを3Mbpsまで高速化する「MAX-EU」なども含まれており、ADSL事業者の判断によって柔軟なサービス展開を可能にするという。
なお、今回は局側チップセットのみの発表であり、ADSLモデム用のチップセットは未発表。同社では「近々に発表する予定」と話している。
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米Centillium Communications
[芹澤隆徳,ITmedia]