リビング+:特集 2003/09/24 23:59:00 更新

特集:発進した「カーテレマティクス」の前途とは
“通信で進化する”カーナビ 〜パイオニア (2/2)


 同氏は、ナビゲーションがうるさく感じる理由として、現状では情報の細分化ができていないからだと話す。たとえば「ローソンがある」というだけでは、ローソンに近づくたびに「ローソンがあります」「ローソンがあります」と連呼し、うんざりしてしまう。

 しかし、「このローソンでは、おにぎりの安売りをしています」などの詳細な情報まで提供できるようになれば、ユーザーの関心も違ってくるだろうという。それには、コンテンツプロバイダとの緊密な連携が必要となる。

 同氏はまた、この仕組みが将来的に広告モデルにつながることを期待する、とも話すが、「それには100万台(のユーザー)が必要」とした。

ホームネットワークとの連携は

 こうした通信カーナビでは、ホームネットワークとも連動してくるのか、気になるところ。三好氏は、その方向性は確かにあると話す。

 「調査の結果を見ると、予想以上に(自宅で)PCを使って情報を取得するスタイルが定着している。カーナビもこれとリンクさせないと、インターネットの情報量にたちうちできない」。

 とはいえ、カーナビはある程度クローズドなプラットフォームにしないと、課金が行えない。また、前述のとおり「ナビ」としての位置付けのため、まずはこの機能の強化が先決という判断もあるようだ。

 「方向性は、2種類あると思う。1つは、ナビの切り口でリアルタイム性を強化し、低価格で売り出す。もう1つは、エンターテインメント性を強化して、新しい魅力を追加していく」。

 Air Naviは、今のところ前者に属する。ただしパイオニアでは、「HDD CYBER NAVI」などの高付加価値ナビゲーション群をリリースして、この分野で70%のシェアをとっている。こうした路線の拡充として、通信を利用してくることもありうるようだ。

 三好氏はまた、将来的には市販市場だけではなく、自動車メーカーと提携しての純正市場も狙うと話す。市販で新機軸の製品を発売し、そこで得たノウハウを純正市場に生かすのが同社の戦略、とも話した。

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[杉浦正武,ITmedia]



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