リビング+:ニュース 2003/10/23 23:43:00 更新

A&Vフェスタ2003
写真でみる“エニーミュージック”のハードとサービス (2/2)


 一方、“イメージモデル”を展示したのは、ヤマハ、日本ビクター、オンキヨー、デノンといった協賛メーカー4社(日本マランツも協賛メーカーに名を連ねているが、今回のイベントには間に合わなかったもよう)。イメージモデルは、商品化予定モデルよりもコンセプトに近い印象だが、それだけに各社の方向性がみえて面白い。

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デノンのイメージモデルは“正当派オーディオ機器”といった趣。重厚な木製ラックに似合いそうだ

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精悍なブラックボディはヤマハのイメージモデル

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オンキヨーはディスクリート構成のアンプを採用。「単品コンポーネントグレードの音質を狙う」と意欲的だ

 たとえば、日本ビクターは「オリジナル技術を搭載したネットワーク対応AVシステム」、オンキヨーは「ONKYOの提案する家庭内ネットワークシステムへの対応」を謳うなど、イーサネットポートを活かしてホームネットワーク機能を持たせる方向性を明らかにしている。とくにオンキヨーの場合は、独自プロトコル「NetTUNE」対応製品を既に発売しており、これらの機器との連携にも期待できそうだ。

 一方、ビクターの製品には、もう一つ大きな特徴がある。写真をみれば一目瞭然。スタイリッシュなポール型スピーカーを採用しているのだ。

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ポール型スピーカーを採用。本体は白を基調としたシンプルなデザインで、上面後部が青く光る

 このスピーカーは「DDスピーカー」(ダイレクトドライブスティックスピーカー)と呼ばれるもので、独自の凹凸を持つ高強度振動板をボイスコイルが直接駆動することで音を出す。「従来のスピーカーは前方に向けて音を出すため、狭いエリアにしか定位しないが、DDスピーカーは360度に近い指向特性を持つため、音が定位するエリアを拡大できる」(同社)。ただ、幅1センチというスリムな振動板は低い音域が不得意なため、ウーファーを下部に取り付けている。

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DDスピーカーの分解展示。左端が幅1センチ、高さ9センチの高強度振動板だ

サービスの充実と料金に期待

 エニーミュージックの配信サービスを担当するのは、ソニーが中心となって2000年に設立したオンライン配信の専業会社「レーベルゲート」だ。同社のサービスには国内のレコードメーカーが多数参画しており、楽曲数も豊富。ただし、今のところレーベルゲートはエニーミュージック向けサービスの詳細を明らかにしていない。

 「エニーミュージックのサービスは、業務提携したレーベルゲートに依存する。今のところは、“FMラジオのオンエア情報と連携した音楽配信”や“CDのオンライン販売”といった付加サービスが提供されるということ以外は未定だ。価格に関しては“ユーザーにとって魅力のある価格にしてほしい”と働きかけている」(エニーミュージック)。

 数年前は、1曲あたり350円とユーザーの感覚とかけ離れた価格が主流だった国内の音楽配信サービスも、現在は一曲あたり200円程度まで値段を下げた。レーベルゲートのサービスも、ほとんどの楽曲が210円だ(210円から350円まで、曲によって異なる)。

 とはいえ、レンタルCDや海外の状況と比べると、まだまだ割高感がつきまとうのも事実。レーベルゲート(および音楽業界)には、もう一歩踏み込んだ値下げ努力を期待したいところだ。エニーミュージックのサービス開始は、その好機といえるだろう。

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関連リンク
▼レーベルゲート

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[芹澤隆徳,ITmedia]



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