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2003/11/13 23:59:00 更新 |
DICON2003
日本より進んでいる? 韓国コンテンツ事情フォトレポート
韓国・ソウルで開幕したデジタルコンテンツの総合見本市「DICON2003」。およそコンテンツと呼ばれるものを、全て網羅した展示会だ。同国の最近のトレンドや、注目コンテンツなどを紹介しよう。
11月13日、韓国・ソウルでデジタルコンテンツの総合見本市「DICON2003」(Digital Content 2003)が開幕した。アニメーション、漫画、音楽、ゲーム、各種キャラクター、モバイルアプリケーションなど、およそ“コンテンツ”と呼ばれるものを、全て網羅している。
会場を周ることで、韓国のコンテンツ事情の概要が把握できる。同国の最近のトレンドや、注目コンテンツなどを紹介しよう。
盛り上がるモバイルコンテンツ
韓国でいま盛り上がりを見せているのが、モバイルコンテンツだ。実際、今回のDICON2003では、メインテーマとして「モバイルコンテンツ」を掲げている。会場内にも、携帯電話関連の展示は多い。
ゲームなどのアプリケーションを、通信料を払ってダウンロードしてくる点は、日本と同じ。ネットワークを通じて、複数ユーザーが同時プレイを楽しむこともできる。ゲームの画質や動きなどは、「ケータイ先進国」こと日本のコンテンツと比較しても、遜色ない印象だ。
モバイルコンテンツの画面(写真は、PCのエミュレーション画面を写したもの)
興味をひかれたのは「Cartoon(マンガ)」のダウンロードサービス。フキ出しのついた静止画を、連続表示するという趣向のコンテンツで、これがモバイルコンテンツとして1ジャンルを築いている。視聴時間は、長くて数分程度となっており、手軽なムービーといった印象だ。
こんな感じで、フキ出しつき静止画が連続表示される
モバイルコンテンツプロバイダの、E3NETでは、Cartoonのラインアップとして「アクション」「ロマンス」「コミック」「アダルト」の各ジャンルを揃えている。ちなみに、アダルトコンテンツを購入する場合は、国民登録番号(記事参照)を入力しなければならないあたりが、韓国らしい。1話あたり250ウォン(10ウォン=約1円)でダウンロード可能で、これでもユーザーからは「高いと言われる」(説明員)とのことだった。
20人同時対戦サッカー
韓国といえば、ブロードバンドを利用したオンラインゲームも進んでいる。会場で目を引いたのは、多人数同時プレイ型のサッカーゲーム。11人×2チームのうち、キーパーを除く20人が同時対戦する。
敵味方入り乱れて、ボールを奪い合う。自分勝手なプレイヤーが集まると、小学校の体育の授業のようになりそう
このような趣向のオンラインゲームは、「韓国でも初めて」(説明員)とのこと。現在はクローズドβテスト中で、料金などは未定だ。
操作体系は、基本的にマウスで行うようになっており、左クリックでパス、右クリックでスルーパス、左右同時押しでシュートといった具合。ゲームを重ねれば、自分のキャラクターが成長するほか、アイテムを購入してパワーアップすることもできる。コミュニティ間でプレイヤーのトレードもあるというから、“天才プレーヤー”は各所でひっぱりだこになったりするのだろう。
アニメやグッズも
このほか、各ブースでアニメーションの放映、キャラクターグッズの展示が行われていた。どのキャラクターがどれほど人気なのか、にわかには分からないのが残念だが、多様なコンテンツが楽しめる。「海外での展開を考える」と話すコンテンツプロバイダも多く、既に一部のアバターサービスなどは日本にも移植されている。韓国コンテンツの今後に、期待したい。
水着でバレーボール。案外、こんなコンテンツもアリのようで
会場には、ぬいぐるみの展示も目立つ
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DICON2003
[杉浦正武,ITmedia]