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2003/11/27 23:35:00 更新 |
「Winny」で初の逮捕者 ゲームと映画を違法公開した2人
ACCSの発表によると、京都府警ハイテク犯罪対策室と五条署は、P2Pファイル共有ソフト「Winny」でゲームソフトなどを不特定のユーザーに送信しうる状態に置いたとして、松山市の無職少年と群馬県高崎市の自営業男性を著作権法違反の疑いで逮捕した。
コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の発表によると、京都府警ハイテク犯罪対策室と五条署は11月27日、P2Pファイル共有ソフト「Winny」でゲームソフトなどを不特定のユーザーに送信しうる状態に置いたとして、松山市の無職少年(19歳)と群馬県高崎市の自営業男性(41歳)を著作権法違反(公衆送信権の侵害)の疑いで逮捕した。
また同ソフト開発者宅も家宅捜索した。現在、同ソフト公式Webサイトは閉鎖されている。
同ソフトのユーザーが逮捕されたのは初めて。ファイル共有ソフトによる逮捕は「WinMX」に続き2件目。
調べでは、少年はネットに接続した自宅PCと同ソフトを使い、任天堂「スーパーマリオアドバンス」とハドソン「ボンバーマンストーリー」などのゲームソフトを不特定多数のユーザーに送信可能な状態にし、著作権者の公衆送信権(送信可能化権)を侵害した疑い。また男性は同様に映画「ビューティフル・マインド」などの映像ソフトを不特定多数に送信可能な状態にした疑い。
ACCSによると、少年は「ゲームボーイアドバンス」用ゲームソフト57タイトルを圧縮した上で「(GBA ROM エミュ)0001-0100(J)」のファイル名で1つにまとめて送信可能な状態にしていた。京都府警は2社のソフト以外のソフトについても調べを進める。
京都府警は2人の著作権侵害について捜査を進め、要請を受けたACCSは少年の送信可能化状況について調査。対象となったソフトが正規品と同一であることを確認した。
Winnyはファイル転送に第三者を経由させるなど、匿名性が高いP2Pファイル共有ソフトとして人気を集め、ACCSの今年1月の調査では約22万5000人が同ソフトを使ったファイル共有を経験している。
ファイル共有ソフトをめぐっては2001年11月、WinMXユーザー2人が京都府警に逮捕されている。
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ACCSのニュースリリース
[小林伸也,ITmedia]