毎月の作業を65時間→10分に 「消耗品の購買」に着目して大改革を遂げた企業の話

PR/ITmedia
» 2024年12月05日 10時00分 公開
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 毎月65時間も費やしていた事務作業を10分に短縮した――こんな業務効率化を実現した企業がある。「業務改善のために難しいことはしていない」と話す担当者が目を付けたのは、「間接材」と呼ばれる事務用品などの消耗品だ。慣習化して誰も何の疑問も抱いていなかった間接材の購買フローにメスを入れることで瞬く間に成果を挙げた。驚くことにイニシャルコストはゼロ円だという。

 この改革を成し遂げたのは、香川県に本社を置くあなぶきハウジングサービスとそのグループ会社だ。同社には購買部がない。それでも“大改革”を実行できた裏側には、“法人向けAmazon”こと「Amazonビジネス」があった。

 DXという旗印の下で進む事業部門や営業部門の業務改革は、時間も人手もかかる“ビッグな案件”を想像することが多いかもしれない。あなぶきハウジングサービスの事例は、業務を効率化して生産性を上げる「大いなる余地」がバックオフィスの領域に残されていることを教えてくれる。

photo Amazon Business Exchange 2024で購買改革の舞台裏を語ったあなぶきハウジングサービスの岡部順平氏

購買フロー改革で作業時間を65時間→10分に 400万円のコスト削減も

 あなぶきハウジングサービスとグループ16社は、分譲マンションの管理や大規模修繕、保守点検などの事業を全国展開している。間接材の購買改革を担ったのは、同社の岡部順平氏(HG経営戦略本部 IT戦略室 室長)だ。グループ全体のデジタル化やDXの推進、運用を行っている岡部氏は、購買改革に取り組んだ理由を次のように語る。

 「当社だけでも約130拠点がさまざまな法人通販サービスや個人向けの『Amazon.co.jp』などのECサイトを利用し、間接材をバラバラに購入していました。会社全体として管理されていないので、購入の承認や立て替え精算、経理処理が非効率な状態でした」

photo あなぶきハウジングサービスの岡部順平氏

 100円のボールペンを1本購入するだけでも立て替え精算、物品の金額によっては上長への稟議(りんぎ)、発注書の発行や支払い処理などが発生するケースがある。領収書のチェックや、使途に応じた仕訳の計上などに苦労するのが常だ。こうした購買フローに「無駄」が隠れている。

 この無駄を解消すべく、あなぶきハウジングサービスはAmazonビジネスを導入した。同サービスは、Amazonが誇る豊富な品ぞろえや使いやすいUI(ユーザーインタフェース)などをほぼそのまま法人、個人事業主向けに提供しているECサイトだ。法人割引や対象商品の当日お急ぎ便が無料になる「Businessプライム会員プラン」(有料)などを備えている。

photo AmazonビジネスのUIの例(提供:Amazon)

 あなぶきハウジングサービスでAmazonビジネスを3カ月間使ったところ、購買フローの効率化が図られ、従来の購買方法よりも約10%のコスト削減につながると評価できた。グループ各社に展開すると同時に、Businessプライム会員の「Unlimited」プランに加入。配送料の割引などによって400万円以上のコストをカットできた。Amazonビジネスによって購買にかかる工程の約60%を削減したと岡部氏は説明する。

 経理面でも大きな成果を挙げた。各部署や拠点で処理していたものを一括処理できるようになったことで、毎月約65時間かかっていた作業を約10分に劇的に短縮できた。経理担当者によれば実際には「10分もかからない」という。

「損をしない」 Amazonビジネスの説明を聞いて分かったコト

 目を見張る効果があった購買改革だが、岡部氏は「これまで『無駄なことをしている』と思いながら物品を買っていたわけではありませんでした」と打ち明ける。

 岡部氏が購買フローに着目できたのは、Amazonビジネスの担当者からの提案がきっかけだった。そこであなぶきハウジングサービスの過去の購買情報を共有して、Amazonビジネスを利用した場合の効果を試算してもらった。

 「今までの購買方法とAmazonビジネスを利用した場合では、コストや工数がどのくらい削減できるのかが一目瞭然で、Amazonビジネスを導入するメリットがあると判断しました。また、品物の価格が他のECサイトと比べておおむね安くてイニシャルコストが発生しないことも導入の決断につながりました」

 Amazonビジネスは無料で使い始められる。購買条件の管理やデータの分析といった機能を使うには有料プランに加入する必要があるが、初期費用を抑えられるのは魅力的だ。

 「Amazonビジネスの説明を聞いて、万が一うまくいかなくても損はしないと思いました。サーバやIaaSを導入するときのような大胆なシステム構築作業は不要で、メリットを享受できなければ従来の購買方法に戻せばいいだけです」

 導入するにあたって、岡部氏は経営陣へのプレゼンを実施。購買プロセスを可視化して、いかに無駄があるかを説明した。工数比較を見せると「こんなに手間がかかってたんか」「ええやんか、やろうで」という反応が返ってきたと岡部氏は明かす。効果が明確だったので即決に近い形でGOサインが出た。

CSVファイルを会計システムに入れるだけ 購買フローはこう変わった

 Amazonビジネスを導入したことで購買フローを簡略化できた。購入についてAmazon ビジネス上で上長が承認すれば、別途の稟議を省略できるルールを採用し、申請者の手間を削減。事後承認の防止にもつながった。購買品をダッシュボードで一括して把握可能になったこともメリットの一つだ。

 承認フローの仕組みがあるとはいえ、Amazonビジネスは数億種類の商品をそろえているので従業員が想定外の商品を買うというリスクがある。「購買コントロール」を使えば、購入できる商品の管理が可能になる。コンプライアンスの観点から避けたい商品をカートに追加できなくしたり、環境に配慮した商品の購入を推奨したりできる。

 経理処理でもAmazonビジネスの機能が役立った。あなぶきハウジングサービスとグループ各社はこれまで、約130拠点の各担当者が伝票の仕分けや会計システムへのデータ入力を手作業で行っていた。拠点ごとに計上作業を行っていたので効率も悪く、合算すると膨大な作業時間となっていた。これが毎月約65時間もの作業時間を費やしていた原因だ。

 「Amazonビジネスは購入画面で勘定科目を選択する仕組みなので、仕訳データは自動的に生成されます。月末になったらCSVファイルを出力して会計システムに流し込むだけなので苦労がありません。当社の勘定科目に合わせた調整をAmazonビジネスに相談したら、快くお引き受けくださいました」

photo Amazonビジネスを利用したときの工数削減効果(提供:あなぶきハウジングサービス)

「Amazonビジネス」に何でも聞ける「オフィスアワー」を開催

 Amazonビジネスは、商品を買う従業員にも好評だ。商品の検索やショッピングカートの仕組みといったUIは個人用Amazonと同じなので、使い方がわからないといったトラブルは起きなかったと岡部氏は振り返る。利用マニュアルを用意して「今後はAmazonビジネスを使いましょう」と呼び掛けたり、説明会を数回実施したりした程度で社内に浸透していった。

 それでも「よく買うものを毎回検索するのが面倒くさい」といった相談が時々届いたので、岡部氏はAmazonビジネスの担当者と相談して「Amazonビジネスオフィスアワー」を開催。毎週1時間、Amazonビジネスの担当者が参加するWebミーティングを開催して相談や疑問を解決していった。今では月1回の実施に落ち着いている。

 「Amazonビジネスがオフィスアワーで個別に対応してくださっているんです!私たちIT戦略室が伝書バトのように従業員とAmazonビジネスの間を取り次ぐ必要がありませんでした。従業員も『購入品リストの作り方』などさまざまなアドバイスを受けています。従業員やIT戦略室のメリットはもちろん、ユーザーの生の声を聞ける貴重な機会になるというAmazonビジネスにとってもメリットがありました」

 Amazonビジネスによる購買改革プロジェクトが認められたIT戦略室は、社内の表彰制度で特別賞を受賞した。オフィスを歩いていると「Amazonビジネスをありがとう!」と声をかけられたメンバーもいるという。

「商品単価だけではなく人件費を考えて」

 岡部氏はAmazonビジネスが主催したイベント「Amazon Business Exchange 2024」に登壇して、これからAmazonビジネスを導入する企業の担当者にアドバイスを語る。

 「コスト削減のために、複数の法人向けECサービスを比較して何十円レベルの差額を気にして買うことはとてもありがたいことです。しかし、人件費という視点を忘れないでください。比較する時間や事務処理の手間を考えるとどうでしょうか」

 「当社はAmazonビジネスを導入することで毎月の購買に関する作業を時短できたわけですから、コスト削減効果は絶大だと胸を張って言えます。しかもイニシャルコストをほぼかけないで導入できるのですから、もっと多くの人に注目してほしいサービスです」

 岡部氏はイベントで「当社は人が資本の会社です。購買に関する手間や作業時間を減らすことで、本業に割く時間を増やせます」と話す。これまで着目されてこなかった「購買」にフォーカスし、Amazonビジネスを使うことでさらなる業務効率化や生産性向上につなげられるだろう。まずはAmazonビジネスに相談してみるのがいいかもしれない。

photo Amazon Business Exchange 2024に登壇した岡部氏

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2024年12月19日