間接材購買に迫る変革の波――対応しきれない課題の解決策とは

PR/ITmedia
» 2025年02月14日 10時00分 公開
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 物価高やコロナ禍の影響を受け、間接材購買の在り方が大きく変化している。リモートワークの普及やペーパーレス化、オンライン取引の増加、厳格化する法令対応――これらに柔軟に対応するためには、従来の購買プロセスや統制方法を見直すことが求められる。多様化する課題に対し、自社だけで対応するのは限界があるという企業もあるだろう。購買業務の複雑化に伴ってさまざまな外部サービスを活用せざるを得ない状況が増えている。

 そんな日本企業の購買改革をサポートすべく、新たに「購買支援サービス」が誕生した。手掛けるのは、3600社以上に購買コンサルティングを提供してきたディーコープと、ソフトバンクのIT流通事業を祖業として年間100万件以上の購買関連実務に対応しているSB C&Sだ。

 両社がタッグを組むことで、購買価格の適正化や購買組織の立ち上げ、購買システムの導入と運用など購買プロセスを一貫して支援できるという。この購買支援サービスは、企業にどのようなインパクトをもたらすのか。購買支援の第一線で活躍する担当者たちに、購買改革のポイントと新サービスの特徴を聞いた。

広がる購買改革 購買工程を全方位で支援できるワケ

photo SB C&Sの下平隼氏(ICT事業本部 パーチェスワン事業統括部 パーチェスワンクラウド事業推進部 販売推進課 課長)

 外部環境の変化に伴って「間接材の購買改革がどんどん広がっています」と話すのはSB C&Sの下平隼氏だ。「これまでは“超大手メーカー”など一部の企業が間接材のコストに注目している程度でしたが、今は大手〜中堅規模の企業に広がってきました」として、今後さらに広がるという見通しの下で購買支援サービスを始めた。

 間接材の購買工程は「ソーシング」「パーチェシング」に大別できる。ソーシングは、企業が調達する品物の仕様や取引条件を明確にして適正価格で購買する工程だ。パーチェシングは発注や支払いといった日々の業務を指し、専用のシステムで対応するケースが多い。

 間接材の経費を適正化するための施策は2つに大別できる。複合機のように年間契約を結ぶ商材や工事など一度の支出が高額な商材は、戦略的なソーシング活動によって高い効果を見込める。一方で、オフィス用品のような少額の商材を発注する度に「最安値は……」と比較するのは手間がかかる上にコスト削減効果も小さいので、仕組み化することで業務効率を向上させる方法が適している。購買支援サービスは、前者をディーコープが、後者をSB C&Sが支援する体制を整えている 。

photo 間接材の構造と適正化施策について(提供:SB C&S)

ソーシング領域:コスト適正化から組織構築まで支援

 ディーコープは、ソーシング領域でのコンサルティングを主に担う。顧客へのヒアリングや過去の取引内容を確認して「何をいくらで買っているか」を把握することから始めて、購買内容を見直す品目や要件を選定。効果の算出や改善プロセスの策定を踏まえて取引先と対話する。顧客と取引先がWin-Winになるラインを探り、適正価格での契約を結ぶ。

photo ディーコープの矢上誠氏(エンタープライズセールスディビジョン ゼネラルマネジャー)

 同社の矢上誠氏は「適正価格での購買を支援している他、購買部門の立ち上げと運営方法の確立、購買における内部統制の適正化なども幅広くサポートします」と説明する。

 直接材を調達する購買部門がある大手メーカーは、間接材の購買についても人やシステムをそろえて管理していることが多い。しかし、そのような企業でも購買の全工程を見渡して最適化するのは至難の業だ。組織体制の変更、新規サプライヤーの開拓や評価、業務フローの効率化、内部統制の徹底、購買システムの運用など気にすべき点を挙げ出したら切りがない。ディーコープとSB C&Sが支援に入ることで、購買業務の工程をプロの目でチェックして改善できると矢上氏は説明して、次のように続ける。

 「間接材のコスト管理に対する考え方が製造業とサービス業では異なります。サービス業の企業は購買フローの効率化や内部統制が弱いこともあるので、組織の在り方や購買システムの導入など総合的に支援することもあります」

大手小売企業のローコストマネジメントを支援 約7億円のギャップを圧縮

photo ディーコープの上甲幸広氏(ワイドエリアセールスディビジョン ゼネラルマネジャー)

 ソーシング領域の購買改革として有効な手段の一つが「間接材経費の適正化」だ。原材料やエネルギーの価格が高騰し、間接材にも値上げの波が押し寄せている中で、大企業を中心にコスト管理に対する意識が変化しているという。一過性のコスト圧縮策ではなく、適正な価格で購買することで持続的な効果を得られる。ディーコープが支援した事例について同社の上甲幸広氏は次のように説明する。

 「日用品などを取り扱う大手小売企業さまのローコストマネジメントを支援した際、当社の適正価格コンサルティングによって2年間で約7億円のギャップ圧縮に成功しました。コスト削減ではなく、適正価格に基づく購買を徹底することで実現したのです。2025年度以降も引き続き支援する予定です」

 デフレ下は間接材の購買コストの抑制が第一だったが、インフレ下ではサプライヤーの値上げ要求を一方的に切り捨てるわけにはいかない。そこで適正価格というキーワードが注目されているのだ。

 「サプライヤーを守るという大企業の立場がある一方で、合理性を欠いた高額な見積もりをすんなり受け入れるわけにもいきません。全ての取引が適正価格であることを確認するのがベストですが、現実的ではないでしょう。その役割をディーコープが担い、適正価格か否かを特に高額支出領域についてダブルチェックしています」(上甲氏)

 ディーコープは、ファストフードチェーンやスーパーマーケットなど一度は名前を聞いたことがあるであろう大手企業の購買支援を手掛けている。さまざまな企業の支援を通じて蓄積した「コスト適正化に関するノウハウ」「1万3000社以上のサプライヤー情報」などを駆使することで、成果につながるサービスを展開しているのだ。同社は過去にリバースオークションも手掛けていたが、現在は調達先が提示した見積もりが適正価格かどうかを調査するサービスなどを主力事業にしている。

photo 適正価格を導くためにディーコープが培った3つの購買情報試算(提供:ディーコープ)

購買システムで改革を一歩前に 業務効率化と統制強化を両立させる方法

 ソーシング領域の改革によって“購買業務の基礎”を固めたら、いよいよ実務そのものを高度化させていく。パーチェシング領域における購買業務の効率化や可視化、内部統制の強化などを支える仕組みとして、SB C&Sは間接材購買システム「パーチェスワンクラウド」を開発、提供している。同システムの運用を担うBPO(Business Process Outsourcing)サービスや購買業務の改善支援なども手掛けている。

photo SB C&Sの梅山博徳氏(ICT事業本部 パーチェスワン事業統括部 パーチェスワンクラウド事業推進部 部長)

 パーチェスワンクラウドは基幹系の会計システムと連携できるので、間接材の発注から会計処理までまとめてシステム化可能だ。ファクスで発注して、請求書をメールで受け取り、月末に手作業で整理するといった工程を1つのサービス内で完結できる。業務実態に即した承認ワークフローを組み込んだり案件を一元的に管理できるので、内部統制の強化にも寄与するとSB C&Sの梅山博徳氏は話す。

 少額の購買にもかかわらず1件ずつ見積もりを取って最安値のサプライヤーに発注するという方法はあまりにも非効率だ。パーチェスワンクラウドは約20のカタログ通販サービスと連携していて、各サービスの掲載品をフリーワードで横断検索できる。価格が安い順に表示したり比較したりが可能なので、業務効率を向上させられると梅山氏は紹介する。

photo パーチェスワンクラウドの画面イメージ。B2CのECサイトを踏襲したUIにすることで、分かりやすい操作を実現している(提供:SB C&S)

約3600社の支援経験×内製システムで「購買の課題解決」を支援

 これまで間接材の購買業務におけるベストプラクティスはなかったが、先行する企業のノウハウが蓄積されてきた。ディーコープとSB C&Sの知見とサービスを組み合わせることで、購買改革の基礎から運用まで網羅的にサポートできるのが購買支援サービスの特徴だ。

 購買業務には各社固有の業務フローや考え方があるので、完全にフィットする“改革パッケージ”や購買システムを見つけ出すのは難しい。購買支援サービスなら、これまで約3600社を支援してきたディーコープの経験と情報を基に「依頼企業の実情に合わせた購買改革」を提案、サポートできる。

 さらに、パーチェスワンクラウドはSB C&Sが自社開発しているので、顧客の要望や法令に素早く対応可能だ。梅山氏は「お客さまのご要望に個社対応や機能追加などできめ細かく対応してきました」と振り返る。特定の企業向けだった機能を標準機能としてリリースすることも多く、日本企業が欲しい機能を拡充し続けているという。

 「下請法や電子帳簿保存法などの法改正には、新法の施行以前に対応しています。また、システムは導入して終わりではありません。導入後に仕様変更や連携システムを変える場合なども支援可能です。長期にわたって継続的にお客さまに寄り添うことを大切にしています」(下平氏)

 大手メーカーがパーチェスワンクラウドを導入した際には、購買業務だけではなく「この機能があれば別のシステムを縮小できる」というニーズに応えてシステムコストの削減につなげた実績がある。「お客さまが抱える課題は各社各様なので、SaaSではあるもののご要望に柔軟に対応しています。この点をご評価いただき、ご採用いただくケースが増えています」(下平氏)

 改善を続けてきたSB C&Sのパーチェスワンクラウドディーコープのノウハウを加えることで間接材購買の上流から下流までをカバーする支援体制を整えていることが、新たな購買支援サービスの最大の強みと言える。「システムだけ」「コンサルティングだけ」というように分断されていないので、課題があればどのようなステータスからでも対応可能だ。

 最後に、取材に応じた全員が口をそろえて言った次のコメントを紹介して本記事を締めくくりたい。

 「購買業務について『課題が明確でないと相談できないのではないか』と心配する方がいるかもしれません。しかし、それ以前の『もっとコストダウンできるかも』『購買における内部統制が弱いかも』といった、ぼんやりとした思いがあれば私たちにご相談ください。何らかの気付きや改善のヒントをご提示するとお約束します」

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提供:SB C&S株式会社、ディーコープ株式会社
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