
私たちの生活に欠かせないものとなったスマートフォン。それはビジネスにおいても同様だ。社内連携や顧客対応、スケジュール管理などビジネスシーンのやりとりを一挙に担う、不可欠のツールだ。併せて、オフィスのインターネット環境を一から構築する企業や、現行のサービスを見直す企業も多いはずだ。ビジネスの根幹に関わるツールを安定して運用するには「つながりやすさ」「価格」「使いやすさ」全てがそろっていないと意味がない。それを実現するのが楽天モバイルだ。本連載では、楽天モバイルのサービスを用いて新しいビジネス領域の開拓や業務効率化を図る企業の事例を紹介する。
市場が目まぐるしく変化して顧客ニーズが多様化する現在、小売業界はさまざまな課題に直面している。サービスの価値向上はもちろん、深刻化する人手不足への対応や顧客体験を向上させるための業務の見直しや効率化が欠かせない。
これらの課題を解消する方法として注目されているのが、デジタルツールを活用した「店舗DX」だ。キャッシュレス決済端末を導入したり販促ツールをデジタル化したりすれば業務負担を軽減でき、顧客体験の向上にもつながるはずだ。
首都圏を中心にヘアサロン「ABBEY」を展開するアビーは、積極的に店舗DXを進めている企業だ。同社は東京の青山と表参道に計3店舗、銀座に2店舗、二子玉川に1店舗のサロンを構えている。2024年11月には、新店舗「ABBEY 鎌倉」(神奈川県鎌倉市)をオープンした。
同社が経営する店舗にはアナログな業務が一部残っており、作業効率の低下や管理の煩雑さ、スタッフの確保が課題になっていたという。そこでABBEY 鎌倉は、オープンに合わせて「店舗DX」を推進。楽天モバイルの法人向けインターネット接続サービス「KŌSOKU Access」(高速アクセス)やタブレット端末、楽天ペイ(実店舗決済)の決済端末「楽天ペイ ターミナル」、1万冊以上(2024年12月時点)の雑誌が読み放題のサブスクリプションサービス「楽天マガジン」の法人プランといった楽天グループのDXソリューションをトータルで導入して店舗のデジタル化、ペーパーレス化を進めている。アビーの小田嶋信人氏に、導入のきっかけやサービスの使い勝手、今後の期待などを聞いた。
ABBEY 鎌倉は、同社にとって神奈川県初の店舗だ。小田嶋氏は「地域性を意識した店舗作りはあえてせずに『青山のABBEY』をそのまま持ってきました」と説明する。客層は都内と大きく変わらず、施術料金も同じだ。
ABBEYは同店のオープン前からキャッシュレス決済を積極的に導入しており、利用率も高い。ABBEY 鎌倉のキャッシュレス決済利用率は90%以上だと小田嶋氏は話す。座席数は4席で、1日の来店人数は平均20人。現金で支払う人は2、3人ほどで、現金払いが全くない日もあるという。
そこでフル活用しているのが楽天ペイ ターミナルだ。“すべてをひとつに”をコンセプトとし、決済機能の他にプリンタや通信機能を搭載している。決済機能は、QRコード※決済やクレジットカード決済(タッチ決済含む)、電子マネー決済に対応しており、小田嶋氏は「使いやすい」と太鼓判を押す。
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
「操作も簡単かつスムーズで、お客さまは何も戸惑いもなく使われています。決済方法や履歴の確認も容易で、何より見た目も格好良いですよね」
現金の取り扱いが少ないためレジカウンターは設置しておらず、レセプションカウンターにあるのは管理用のPCと楽天ペイ ターミナルのみ。
「お客さまに手渡すレシートも端末で発行できます。履歴の一覧も出力可能で、営業終了後の釣り銭合わせが楽になり、帳簿を付ける手間も削減できました」
ABBEY 鎌倉はレセプションカウンター回りだけでなく店舗全体がシンプルでスタイリッシュな印象を受ける。それは、美容院によく設置してあるマガジンラックが見当たらないせいかもしれない。
紙の雑誌がない代わりに同店は、「タブレット&楽天マガジンパッケージ」を導入し、楽天マガジンアプリをダウンロードしたタブレット端末を全ての客席に配置している。小田嶋氏は「楽天マガジンの導入によって、雑誌を購入する手間や保管場所の確保、処分する手間がなくなりました」と評価する。雑誌の処分費用が不要になった点も含めてコスト削減につながっている。
タブレット&楽天マガジンパッケージは、楽天マガジンに加えて「aiwa tab AB 10L」を始めとしたタブレットと通信サービスがセットになったもの。パッケージの組み合わせは自由で、タブレット端末のサイズや種類を選べる上に導入方法もレンタル、購入から選択できる。
楽天マガジンのメリットはそれだけではない。美容院ならではの悩みから解消されたと小田嶋氏は続ける。
「施術中にお客さまが雑誌を開いていると、そのページに髪の毛が落ちてしまいます。ページをめくると髪の毛が挟まったままになるので、スタッフはお客さまが退席された後に雑誌に挟まった髪の毛を振り落とさなければなりませんでした。雑誌からタブレットに変わったことで、この作業がなくなりました」
楽天マガジンは利用客のカウンセリングにも役立っているという。
「お客さまに『ファッション誌の○○さんのような髪形やヘアカラーにしたい』と言われても、掲載されている雑誌が店舗になければお手上げです。読み放題の楽天マガジンなら、その雑誌を探してすぐに確認できます。同じ画面を見ながらカウンセリングができるため、お客さまとのコミュニケーションも容易になりました」
ちなみに、ABBEY 鎌倉でよく読まれている雑誌はファッション誌ではなく旅行やグルメなどの情報誌だとか。タブレットには動画配信サービスアプリもダウンロードしており、パーマやカラーの待ち時間に視聴できる点も利用客に好評だという。
「お客さまも私たちに気を使わず、好きな雑誌や動画をいつでもサクサク見られる。それが最大のメリットだと思います」
管理用PCや、楽天ペイ ターミナル、タブレット端末の快適な利用を支えているのがKŌSOKU Access(高速アクセス)だ。小田嶋氏は「ストレスなく快適で、何も問題ない」と繰り返し強調する。
KŌSOKU Accessは、光ファイバーを1契約者が独占して使用する「専有型」のインターネット接続サービスだ。回線を分岐させて複数のユーザーで共有する「共有型」に比べて混雑しにくく途切れにくいため、安定した高速通信を可能とする。
楽天モバイルが回線とプロバイダーのサービスを一括提供しており、低価格な点も魅力の一つだ。「1Gbpsプラン」は月額1万9580円(税込)で、全国エリア※でサービスを提供している。専有型回線の提供が限られる地方でも低価格で利用可能だ。
※一部地域を除く。
ABBEY 鎌倉は固定電話を設置せず、楽天モバイルのスマートフォンで予約受け付けを実施している。楽天モバイルの人口カバー率は99.9%。首都圏はほぼ全てのエリアをカバーしており、小田嶋氏も「つながりにくさを感じたことはない」と話す。
楽天モバイルの法人向け「音声+データ」プランは4種類ある。データ容量は3GBから無制限まで選択できる。どのプランも通話・メッセージアプリの「Rakuten Link Office」の利用が可能で、同アプリを使って通話すれば、国内通話やメッセージの送受信、海外から日本国内への通話は無料※だ。
※(0570)などから始まる他社接続サービス、一部特番(188)への通話については、無料通話の対象外となります。詳しくは[Rakuten Link Office]アプリで発信をしても、通話料が発生する電話番号を教えてくださいをご確認ください。Rakuten Link Officeアプリ未使用時、国内通話は30秒22円(税込)。
※海外への発信はRakuten Link Officeアプリ同士のみ無料通話の対象となります。
実はABBEY 鎌倉のオープン時、予定していた工事のスケジュールが変更になってしまったのだが、楽天モバイルの担当営業の手厚いフォローで仮設の通信環境をすぐに構築できたという。
「楽天モバイルの営業担当者に相談したところ、すぐに対応策を検討してくれました。楽天モバイルの営業担当者はフットワークが軽く、困り事があるとすぐにサポートしてくれます」と振り返る。
楽天グループのDXソリューションをまとめて導入したABBEY 鎌倉。小田嶋氏は「契約が一本化されて管理が容易になりました。別々に導入している店舗に比べて、コストも大幅に削減されました。何よりうれしいのは、お客さまに快適な環境を提供できることです。通信環境や決済方法で要望を受けたことはありません」
小田嶋氏は美容業界もDXがどんどん進むとみている。予約はWebサイトで完結することが一般的になり、電話予約の数も大幅に減っている。会計システムは多くの店舗で導入され、最近は予約と同時に支払いを済ませられるサロンもある。
「だからこそ、楽天モバイルには期待したいことがたくさんあります。個人的には、タブレットに楽天ペイ ターミナルの機能を搭載してほしいと感じています。お客さまの中には、対面での会計が煩わしいと感じている人もいます。タブレットに決済機能があれば、客席に座ったまま、カードやスマホをタブレットにかざせば会計が済みます」
美容業界も労働力不足が深刻で、レセプション担当スタッフの確保が難しくなっているという。店舗スタッフの負担を減らして利用客も快適に過ごせる楽天モバイルのサービスの拡充に、小田嶋氏は「大いに期待している」と語った。
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