ハイブリッド会議が定着した結果、会議室のAV機器は容易かつ安定的に運用管理できることが期待されている。AV機器を導入する会議室や拠点が増えて管理担当者の負担が増した上に、音響トラブルが会議や業務の停滞に直結するためだ。この課題に対して、企業やSIerはどのように向き合えばよいのだろうか。
リモートワークとWeb会議システムの浸透によって、会議環境は様変わりした。会議室と取引先のオフィス、拠点の会議室同士をつないだハイブリッド会議が当たり前になり、マイクやスピーカー、カメラなど、会議用のAV機器に求められる要件も変化している。
従来の会議用AV機器の評価基準は、マイクやスピーカーの音質の良さが中心だった。ところが近年は「ITと同様の運用性や拡張性、安全性が要求されるようになっています」と、シュア・ジャパンの下村光生氏は述べる。
かつてのAV機器は“特殊な技術”であり、AV専門のエンジニアでないと設定や管理は困難だった。しかし、欧米ではすでにAV機器をITインフラの一部として捉える考え方が一般的になりつつあるという。いまやAV機器は、IT部門が担うべき技術の一つだ。
かつて専門業者に任せきりだった会議室のAV環境を、いかに高度かつ効率的に管理・運用できるか。この課題を解決するため、企業とSIerは根本的な方針転換を迫られている。
増え続ける管理負荷と技術的な複雑性に対して、音響機器メーカーのShureが提示する答えが「Microflex Portfolio」だ。マイク、オーディオプロセッサ、スピーカーなど、高い互換性を維持する会議用AVソリューションを用意している。
天井設置型のシーリングアレイマイクを中核に、テーブルアレイマイク、ハンドマイク、オーディオプロセッサやオーディオプロセッシングソフトウェア、コンパクトな一体型のワイヤレスマイクシステム、シーリングアレイスピーカーホンやスピーカーなど、幅広い製品がMicroflexファミリーに加わっている。
「Microflex Portfolioは、会議室や教室など、音声コミュニケーションを重視する空間における音響設備の課題にフォーカスしています。幅広い製品をエコシステムとして統合し、部屋の規模や音響のニーズに合わせて最適な構成を選択できます」
AV環境が必要な部屋といっても、小規模なハドルルームから数十人規模の大会議室、機密性の高い役員会議室、数百人規模の大学講義室まで、さまざまな形態がある。Microflex Portfolioは、多様な規模や用途の空間に対して統合されたアーキテクチャで音響設備を構成でき、高い音声品質と一貫した運用体験を提供する。
旧来、音響設備を整えた会議室は限られていた。しかし昨今は、ハイブリッド会議に対応したAV機器を整備するのが一般化しつつある。それに伴って、担当者が管理しなければならない機器の数が飛躍的に増加している。
ITライクな運用が求められているのも、これが原因の一つだ。トラブルが発生するたびに現地に赴かなければならないためだ。全国に拠点を有する企業の場合、トラブル解決のためのコストと時間が肥大化してしまう。
会議室の利用者にとって、会議室のAV機器がどのように接続され、管理されているかは問題ではない。会議室が使えるならば、AV機器も当然使えなければならない。ハイブリッド会議が当たり前になった今、音声トラブルは会議を停滞させる重大なトラブルと捉えられる。場合によっては、リモートで参加している取引先に迷惑をかける恐れさえある。会議室の音声トラブルがもたらす損害は従来の比ではない。
「会議用AV機器のトラブルが起こった際に、リモートで迅速に対応できること。機器の状況をモニタリングして、障害が発生する前に故障の兆候を検知して機器を交換するなどして、業務への影響を抑えなければなりません。AV機器にもITのような運用管理が必要です」
ここで注目したいのは、Shureのクラウド型デバイス管理プラットフォーム「ShureCloud」だ。ネットワーク対応のShureデバイスを一元的に管理できる。
「登録したAV機器がShureCloudに一覧表示されるので、オンライン/オフライン、ミュートなどの利用状況、ファームウェアバージョンといった機器情報などをモニタリングできます。複数の拠点に設置されているShureデバイスをリモートで一元管理したいというお客さまのニーズに応えられるサービスです」
より複雑な会議室システムを高度にリモート管理したいという顧客ニーズに、SIerが応えるための仕組みも用意している。
ShureCloudは、あくまでエンドユーザーが内製でShureデバイスを一元管理したいというニーズに応えるサービスだ。SIerが運用を代行することはあっても、マルチテナントなど運用サービス向けの機能は用意されていない。Shureは、SIerが自社の運用基盤やマネージドサービスにShureのAV機器の管理機能を組み込むための仕組みとして、SystemAPIの開発に注力している。
従来のAV制御システムは、ブランドごとに用意されている独自のコードを組み込む必要があり、開発コストが大きくなるという課題があった。ShureのSystemAPIは汎用(はんよう)的なプロトコルを採用しており、ブランドを問わず自由に組み合わせて独自の管理基盤を構築できる。利用しやすい会議室システムを提供しているShureパートナーも多い。
「Microflex Portfolioは、会議室を構成するシステムの一つとして各種AV機器を統合し、最適化できるところに価値があります。一方で、ニーズに合わせて異なるメーカーのAV機器を組み合わせたり、独自の管理ツールを提供したりすることもよくあります。SystemAPIで顧客の細かなニーズに応えながらMicroflexの一貫したアーキテクチャで構築・運用できるという点は、SIerにとって魅力的なソリューションと言えます」
会議用AV機器の導入は、IT分野のSIerが手掛けてIT部門がITの一部として管理しなければならない時代だ。Microflex Portfolioは全てのAV機器がネットワークに対応しており、高度な専門知識がなくても設計、構築、運用が可能なソリューションだ。企業も、既存のITパートナーにWeb会議ツールから会議用AV機器まで任せられるかどうかという視点で、今後のAVソリューションを検討することが必要だろう。
Microflex Portfolioは、シーリングアレイマイクをはじめとする各種マイクとオーディオプロセッサ、ネットワークスピーカーなどラインアップを拡充してきた。ここに新たに加わったのが、パッシブスピーカーの「MXPシリーズ」とPoE給電に対応したパワーアンプの「MXN-AMP」だ。
「ネットワークスピーカーは、導入コストが大きくなりがちな機器の一つです。パワーアンプのMXN-AMPとMXPシリーズの追加によって、導入コストを抑えつつ一貫したネットワーク管理基盤を構築できるようになりました。技術的に慣れていることもあって、特にAV SIerさまに好評です。選択肢が増えたことで、より幅広いニーズに応えられるようになったと考えています」
音声品質はAV機器の基本的な性能であり、最も重視すべき指標の一つだ。しかしハイブリッド会議が普及した現在、会議用AV機器をいかに負荷なく、トラブルなく運用できるかという点は、非常に重要な要素だ。
2025年に創業100周年を迎えたShure。有名アーティストのライブや国家元首のスピーチなど、Shureは「音切れが絶対に許されない現場」の最前線で音響技術を鍛え上げてきた。音声品質という本質的な強みを軸にしつつ、クラウド管理やAPI連携、施工性を考慮した柔軟なハードウェア拡充を推進するMicroflex Portfolioは、これからの時代の会議用AV機器のデファクトスタンダードになるはずだ。
「音声」は新たなビジネス資産に Shureの新しい天井マイクは会議体験をどう変える?
その会議室が年間1億円もの無駄なコストを生む? AI時代に欠かせないインフラ刷新の重要性
AI活用の効果を高める“会議用AVソリューション”を選ぶ方法は? 違いが体験できるShureのショールームに行ってみたCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2026年11月14日