多くの企業において、会議の質の低下や曖昧な意思決定は生産性を下げ、売り上げの最大化を阻むボトルネックになっている。この現状を打破するため、BenQとMAYAビジネスソリューションズがタッグを組んだ。両社が描く戦略とは。
多くの企業において、経営資源に直結する「会議」の在り方が問われている。議論が空転して意思決定が先送りされ、具体的なアクションプランが決まらないまま時間が過ぎていく。こうした会議の質の低さは、単なる時間の浪費にとどまらず、商機の逸失や売り上げの停滞、営業利益率の低下という形で企業の成長を妨げている。
「会議の質の向上」という課題を解決するため、新しいタッグが立ち上がった。ディスプレイ分野でグローバルに技術革新をけん引するBenQ(ベンキュー)と、国内企業への製品展開力とパートナーネットワークを持つMAYAビジネスソリューションズ(以下、MAYA)が協業し、電子黒板「WORXHUB(ワークスハブ) BQ05シリーズ」を発表した。
なぜ両社は手を結んだのか。そして、WORXHUB BQ05シリーズは企業の会議体験をどのように変えるのか。BenQのジェフリー・リャン氏(アジアパシフィック社長)とベンキュージャパンの菊地正志氏(代表執行役社長)、MAYA TECHNOLOGIESの原田陽次氏(代表取締役社長)に、協業の背景と展望を聞いた。
国内の電子黒板市場は拡大し続けている。従来は教育現場への導入が先行していたが、ハイブリッド会議の定着やAI活用の本格化に伴ってオフィスへの導入ニーズが急増した。
MAYAはこれまでもさまざまな企業の会議室やオフィスにソリューションを提供してきた。国内の電子黒板市場の第一線でエンドユーザーや販売パートナーと向き合ってきた原田氏は、電子黒板に対する思いを次のように明かす。
「『電子黒板はオフィスに欠かせない製品になる』という確信があって電子黒板を数年前から取り扱ってきました。しかしそれは『メーカーが組み上げた仕様』をそのまま販売することで、私たちが日本のお客さまのニーズに合わせて仕様を変更したり機能を組み込んだりできませんでした。お客さまの声を反映した製品を作り上げてお届けしたいと常に考えていました」
「日本のビジネス環境に合った製品を自分たちの手で作って提供したい」。その思いを実現するパートナーとして声を掛けたのがBenQだった。原田氏は、台湾のBenQ本社を訪れて同社の製品や開発現場を視察し、「ディスプレイ技術と開発力の高さに加えて製品を進化させる姿勢に魅力を感じました」と振り返る。
「BenQさまは未来を見据えて製品を開発しており、何よりもビジネスに対する考え方が当社と極めて近いと感じました。『BenQさまとなら、理想の製品を共に作り上げられる』と確信しました」
BenQのリャン氏は、協業を決めた理由として「企業文化と価値観の一致」を挙げる。「BenQには『Bringing Enjoyment ‘N’ Quality to LIFE』(人生に楽しさとクオリティーをもたらす)という企業理念があります。MAYAさまも当社と同じような価値観を持ち、革新性と人を重んじる姿勢を大切にされていると感じました」
ディスプレイ技術や製品開発力を強みとするBenQは、130以上の国や地域で事業を展開するグローバルブランドだ。電子黒板市場においても世界有数のシェアを持つ。国内の電子黒板市場では、教育機関などの導入実績が多数ある一方で「ビジネス利用のお客さまには、今以上にBenQの技術を提供できる可能性がある市場」(菊地氏)と位置付けていた。
「BenQはコンシューマー向け製品のイメージが強いかもしれませんが、モニターや電子黒板、ワイヤレス会議システムなど幅広いB2B製品を提供しています。特に近年は、セキュリティ対策やAIを活用した新しい機能や製品の開発にも積極的に取り組み、ビジネス利用のお客さまが安心して利用していただける製品の提供を目指しています。
MAYAさまは、企業のニーズを捉えて製品やサービスを企画し、販売パートナーさまと共にお客さまに届ける力を持っています。両社の強みを合わせることで、企業の会議やコミュニケーションの課題に対してより具体的な解決策を提示できると確信しています」
今回の協業によって、BenQのハードウェアにMAYAが日本市場で必要とされる「新しい価値」を加えて展開する体制を目指す。
協業後初の製品として日本市場に展開するのがWORXHUB BQ05シリーズだ。ハイブリッド会議で生じがちなコミュニケーションのストレスを排除するため、高精度なAVシステムを搭載している。ディスプレイの上部に5000万画素の4K AIカメラを装備し、AIが発言者の位置や動きを識別して自動で適切なフレーミングとフォーカスを行う。
12ワットのメインスピーカー2基と30ワットのサブウーファー2基を配置した合計84ワットの高出力サウンドシステムを採用。クリアな音を届けて、遠隔地の参加者との距離を感じさせない臨場感を提供する。本体に内蔵された8基のアレイマイクが最大で12メートル先の音を集音し、エコーキャンセレーションとノイズサプレッション機能によって雑音を抑えた高品質な音声コミュニケーションを可能にした。
OSに「Android 16」を採用し、「Google EDLA認証」も取得している。BenQ独自のセキュリティ対策も施されている。
「ビジネス利用で特に懸念になるのがセキュリティリスクです。WORXHUB BQ05シリーズは、外部認証を取得しているだけでなく、デバイス管理やアカウント管理といったソフトウェアを全てインハウスで開発しています。エッジAIを活用しており、データが不必要にクラウドへ流出する心配もありません」(リャン氏)
電子黒板のニーズは高まっているが、導入企業からは「結局は従来のホワイトボード代わりにメモを書くだけで終わっている」「思うように使いこなせない」といった話もよく聞く。
こうした課題に対して原田氏は「重要なのは『この製品だからこそできる機能』を実装して必然的に使われる仕組みをつくることです」と話した上で、「WORXHUB BQ05シリーズは、経営層の皆さまが一番解決したいと考えている『無駄な会議をなくして決断のスピードを上げ、売り上げを伸ばすこと』に貢献します」と強調する。
それを実現するのが、AIファシリテーター「WORXHUB AI※」だ。自社で電子黒板を使い続けた経験やユーザーの声を基にMAYAが開発したアプリケーションだ。
従来の会議は、参加者の誰かが議事録の作成に追われるなど、議論に集中できない人がいる状況が常態化していた。「立場や上下関係による発言の偏り」や「全員の同意が曖昧なまま進行する」といった不全も発生しがちだ。WORXHUB AIは、会議の進行をAIがサポートする。
進行役のAIが開始や議題の切り替え、時間配分をサポートする。助言役のAIが議論の要約や論点整理、新たなアイデアの提示や見落としを指摘して会議や研修を支援する。決定事項やネクストアクションもAIが自動で要約して、QRコードで共有することも可能だ。
導入後のサポート体制も心強い。一次対応はMAYAのコールセンターが担い、技術的なサポートはBenQのサービスチームと連携する。IT専門担当者がいない中小企業でも、迷うことなく運用できる手厚いアフターフォロー体制を構築している。
両社が目指すのは、「1社に1台」の導入ではない。「電子黒板は会議室で使うもの」という概念を変えて「人と人、人とAIのコミュニケーションの間にあるもの」として、電子黒板を導入した企業の働き方そのものを変える未来だ。
「オフィスにホワイトボードが1台しかない企業はほぼありません。会議室だけでなく、執務室や共有スペースなど、さまざまな場所に設置されているはずです。電子黒板もさまざまな場所に配置して活用すべきです。当社はWORXHUBをはじめとした電子黒板を、会議室だけでなく執務室の部門長席の背後にも配置しています。従業員が上司に業務状況を報告する際、部門長席の背後の電子黒板に資料を映して説明すれば、スムーズかつ適度な距離感で共有や相談ができます。自分たちが使って分かった活用術をお客さまへの提案に生かすことを心掛けています」(原田氏)
最後に菊地氏は、業務改革やDXの進め方に悩む読者にメッセージを送った。
「企業が安定して業務改革をするには、大規模な環境変更だけでなく、日々の業務を一つずつ変えていくことも重要です。特に会議は日常的な業務だからこそ、デジタル化やAIの活用によってコミュニケーションの在り方を大きく変えられる領域です。ベンキュージャパンは、MAYAさまとの協業を通してお客さまが無理なく導入・活用できて、働き方の変化につながる製品を今後も提供します」
BenQとMAYAが展開するWORXHUB BQ05シリーズとWORXHUB AIは、ビジネスの意思決定スピードを加速させる可能性を秘めている。両社のタッグは、業務改革に挑む企業の成長を支えるエンジンとして大きな期待を集めることになりそうだ。
※ WORXHUB AIの搭載は、WORXHUB BQ05シリーズの提供開始時期と異なる可能性があります。
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提供:ベンキュージャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2026年12月3日