欧州車の中でも、エネルギッシュさと官能的なインテリアにおいて右に出るものがないのは、やはりイタリア車だろう。なかでも、独特なフロントグリルの外観に高いスポーツ性能を詰め込んだ「アルファ ロメオ(Alfa Romeo)」は、官能的なイタリア車を語る時には欠かせない1台だ。 白地を背景とした赤い十字架に薄いブルーを地にした大蛇の紋章――本拠地であるイタリア・ミラノの象徴的な2つのシンボルを組み合わせたエンブレムが輝くアルファ ロメオは、昔も今も熱狂的なエンスージアストの心を捉えて離さない。 |
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アルファの魅力は枚挙にいとまがないが、その唯一無比の独自スタイリングとともに、イタリア通を魅了するのが、最高級皮革をぜいたくにあしらったレザーシートを中心としたインテリアだ。 特に、2006年4月から日本国内でも販売が開始された最新スポーツクーペ「アルファ ブレラ (Alfa Brera)」のオプションで選べるレザーシートが、実にいいのだ。 |
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標準仕様のブレラには、マイクロファイバーを使った独自開発の内装素材「Alfatex」が採用されている。Alfatexはスエードのような手触りとしっかりとした質感を保ちつつ、優れた通気性と高い耐久性を兼備えたアルファ自慢の新素材なのだが、官能的なエクステリアのブレラに似合うのは、やはりオプションのレザーシートだろう。約17万円高となるチベットレザー仕上げインテリアトリム(シート/ドア内張り)もいいが、もうプラス10万円奮発してポルトローナ・フラウ社製レザー仕上げインテリアトリム(シート/ドア内張り/ステアリング/シフトノブ)を選びたい。 ジウジアーロのデザインした優雅でスポーティーなアピアランスに、最上級セダン並みの上質かつ快適性に優れた室内空間を持つ車を目指したブレラにこそふさわしいインテリア。官能的なこのシートを手がけるポルトローナ・フラウ社は、1912年の創業から90年以上にわたって革製品を製造しているイタリアを代表する最高級皮革ブランドだ。 ブレラに用意されたこの老舗ブランドのレザーシートは、カラーのコントラストが秀逸。高級皮革ならではの落ち着いた藍色に、シートを縦に走る大胆なキャメルに近い暖色をアクセントにした「ブルー×タバコ」のインテリアカラーなどは「あっ、このセンスは日本人には真似ができないな」と脱帽してしまう。ヘッドレスト一体型の“なで肩”シート形状にもお洒落に良く似合っている。 ただしこのブルー×タバコカラーは、アルファレッドやルビーノレッドといった赤系ボディには設定されていない。「アルファ=赤いボディ」と決め込んでいる人は、ブラック×グレーのポルトローナ・フラウレザーでスパルタンに決めよう。ポルトローナ・フラウのオプションにはブルー×タバコやブラック×グレーのほかに、シックな赤いレザーを使ったレッド×ベージュも用意されている。これも、またいい。 |
アルファ ロメオ http://www.alfaromeo-jp.com/ |
取材/文 +D Style編集部
取材協力 フィアット オート ジャパン