3D撮影を手軽に楽しもう――富士フイルム「FinePix REAL 3D W1」:レビュー(2/4 ページ)
富士フイルムの「FinePix REAL 3D W1」は、2つのレンズで立体写真が撮れるユニークデジカメ。何気なく撮ったカットが立体に見えるのは、実に楽しく不思議なものだ。
ちょっと大振りだが、普通のデジカメとしても使える
W1はカメラユニットを2つ積んでいることと、バッテリーが大容量タイプなのでちょっと大振り。前面の大きなレンズバリアを下に下げると2つの“目”が表れて撮影可能になる。
撮影モードは3Dと2D(2D時は左目用のカメラが使われる)のほかに、カメラユニットを2つ搭載するメリットを生かした、「ワイドとテレ同時撮影」や「カラーモードを変えて同時撮影」「ISO感度を変えて同時撮影」などもできる。
背面のボタンは一見したところ6つだが、実はそれぞれ左右別のボタンになってたりして、結構豊富。液晶モニターの左には撮影モードと3D関連(3D←→2D切替など)や、3D撮影時の視差調整。右には十字キーやメニューなどデジカメの基本的な操作が割り当てられている。
視差調整は基本的に自動的に行われるが、被写体との距離が短いときは自分で調整した方がいい。これは液晶モニターで鑑賞するときの左右の位置調整で、実際に撮影される画像は同じだ。
3D写真を撮ると、MPO形式(拡張子は.MPO)で保存される。これはCIPAが規格した複数の画像をひとつのファイルに記録する新しいファイル形式。リコーの「CX1」(レビュー)では連写した写真をひとつのMPOファイルに記録するし、W1では左右それぞれの写真をひとつのファイルに記録する。今はまだ対応アプリが少ないが、将来、増えていくだろう。
記録時に「JPG+MPO」の同時記録を選ぶと、「左目用の画像ファイル」と「MPOファイル」が記録される。残念ながら、「左の画像と右の画像をそれぞれ別のJPEGファイル」に保存する機能はない。それぞれの画像を取り出したいときは、MPO形式に対応したアプリ(FinePix Viewerなど)を使う必要がある。そもそもパソコン上での3D鑑賞を想定してないとはいえ、ちょっと面倒だ。
3D映像の場合はひとつのAVIファイルに左右両方の動画が記録され、普通にWindows Media PlayerやQuickTime Playerで再生すると、左側のカメラで撮ったものだけが上映される。
3Dで撮った写真の再生中。像が2重に見えるのは、左右それぞれの画像が見える角度で撮っているため。実際にはそれぞれの画像が左右それぞれの目に入り、脳内でちゃんと立体に合成されて飛び出す写真となる。これは面白い
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