春のわたらせ渓谷鐵道 その2――家族も満足の撮影プランを考える:ふぉとテツ 第4回(2/3 ページ)
さて、カメラを持ってわたらせ渓谷鐵道へ乗り込みます。家族旅行と(真の目的である)自分の撮影旅行を両立させるアレコレを考えてみました。
トロッコ列車から桜を撮ってみよう
さて。あなたに振り回された家族は、ちょっとお疲れ気味です。シメは「トロッコ列車」と行きますか。
ここでも「あれ?」と思われる方もいると思います。普通トロッコ列車に乗るなら、下り、ですよね。トロッコ列車に乗り、観光をして帰るのがパターン。
しかーし! 今回の真の目的は「撮影」なんです。最初から観光している場合ではありません(笑)。最後に盛り上がりを持ってくることで、疲れ切った家族も納得するというものです(なんてね)。
足尾には旧貨物ホームがあり、使われなくなったディーゼルカー「キハ30」「キハ35」が置いてあります。トロッコ列車の待ち時間に、これも撮ってみてはいかがでしょう。わたしは学生時代、八高線でよく乗りました……。しかしちょっとゆがんでますね。もう少し遠くから撮った方がよかったかな
上りのトロッコ列車に乗るメリットは、なんと言っても“空いている”ことです。トロッコ列車は人気ですし、皆さん下りに乗りたがりますので、休日だと当日券なんて運がよくない限り、望むべくもありません(ちなみに1カ月前からJRの「みどりの窓口」で整理券が購入できます)。しかも込んでいますし、右、左と渡良瀬川の渓流が入れ替わるわ鐵を堪能できません。
でも上りなら当日券でも十分買えますし、土日であっても空いていますので、左右どちらでも移動して撮影できるのです!
おすすめした上りですが、デメリットもあります。わたらせ渓谷鐵道はほぼ南北に走っているので、上りは逆光での撮影を強いられることです……。まあただ、この連載は「限られた条件の中でもがんばって撮ってみよう」が目的。“いい写真”じゃなくて“お気に入りの写真”“思いでの写真”を目指しましょう。それに車内の自販機で買ったビールを、のんびりと飲みながら乗るトロッコ列車はいいものです。乗らない手はありません。デメリットはあるにしても、曇るとか、何とかなるかもしれませんし。祈りましょう(笑)。
では帰りはトロッコ列車に乗って、車内から渡良瀬渓谷を堪能しましょう。下りの出発駅、足尾から乗ります。ここからはしばらく渡良瀬川に沿って走るので、右に左にくねくねと列車は走ります。なお下りの場合、最初は右側に渓谷が流れますので、まずは進行方向右の席に陣取りましょう。
トロッコ列車は旧12系客車と、旧京王線の車両を改造したものが使われているようです(12系は分かりましたけど京王線とは知りませんでした)。12系には「八甲田」「十和田」で学生時代お世話になりました。そして引っ張るのはDE10。「E」というのは2つ+3つの車輪で構成されていることを示しているんですが、これがまた萌え……そして非対称の運転台も萌……(以下略)
では、先頭で走っているDE10が入る感じで、川の流れを撮ってみましょう。途中、景色がいいところではゆっくりと走ってくれますので、そのときには記念に、渓谷も撮っておいてはいかがでしょうか。
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