迫る運動会シーズン、子ども撮りに最適なカメラを考える:デジタルカメラ総合販売ランキング(2010年8月16日〜22日)(1/2 ページ)
まだまだ残暑は厳しいが、間もなく運動会シーズンがやってくる。運動会での子ども撮りに最適なカメラは何か、価格面も考慮しながら考えてみよう。
GfK Japan調べによる、デジタルカメラの販売ランキングをまとめた。デジタル一眼のクラスではニコン「D5000」(ダブルズームキット)、キヤノン「EOS Kiss X4」(ダブルズームキット)、ソニー「NEX-5」(ダブルレンズキット)がトップ3を占め、ニコン「D90」が追走するという構図にかわりはない。
残暑は厳しいが、間もなく運動会シーズンがやってくる。運動会での子ども撮りに最適なカメラは何か、価格面も考慮しながら考えてみよう。
ズームと連写
一般に運動会は学校のグランドで行われるため、どうしても被写体との距離が離れがちになる。また、ゴールする瞬間など、運動している子どもの瞬間瞬間をとらえるためにはある程度の連写性能を備えている方が好ましい。そうなると、まず考慮したいのがある程度長めの焦点距離と連写性能ということになる。
今回のランクイン製品では「D5000 Wズームキット」の付属レンズが「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」「AF-S DX VR Zoom-Nikkor 55-200mm f/4-5.6G IF-ED」と遠くの被写体を撮るのに適している。D5000の連写性能は最高約4コマ/秒とこのクラスとしては平均的な値。おなじくニコンの「D90」に約11倍のズームレンズをセットした「D90 AF-S DX18-200G VR2レンズキット」も11万円程度まで値段を下げており、狙い目といえる。
「EOS KISS X4 Wズームキット」にも「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」と望遠撮影に適したレンズがセットされている。連写は最高3.7コマ/秒とこちらもクラスとしてみれば平均的な値だ。
シリーズ中では一番のエントリーモデルのため連写性能は最高約3.4コマ秒と若干見劣りしてしまうが、「EOS KISS X3 Wズームキット」には「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」という高倍率ズームレンズが同梱されており、遠くの被写体を引き寄せて撮影できる。価格も6万円代前半になっており、お買い得感が高いだろう。
製品名 | セットレンズの焦点距離 |
---|---|
D5000 Wズームキット | 18〜55ミリ、55〜200ミリ |
EOS KISS X4 Wズームキット | 18〜55ミリ、55〜250ミリ |
NEX-5D ダブルレンズキット | 16ミリ、18〜55ミリ |
D90 AF-S DX18-105G VRレンズキット | 18〜105ミリ |
D90 AF-S DX18-200G VR2レンズキット | 18〜200ミリ |
EOS KISS X3 Wズームキット | 18〜55ミリ、55〜250ミリ |
EOS KISS X4 EF-S18-135 IS | 18〜135ミリ |
NEX-3D ダブルレンズキット | 16ミリ、18〜55ミリ |
E-PL1 ダブルズームキット | 14〜42ミリ、40〜150ミリ |
E-PL1 レンズキット | 14〜42ミリ |
※初出時、EOS KISS X4 Wズームキットの付属レンズについて誤った記載がありましたので、訂正させて頂きました
動画はどうする?
最近のデジタル一眼はほぼもれなく動画撮影機能を備えているが、激しく動く被写体――運動会ならば「走る子ども」――を上手に撮れるかについては、オートフォーカスの精度やバッテリー持続時間などさまざまな面で、まだまだ専用機であるビデオカメラに一日の長がある。
ただ、あえてランクイン機種のなかで動画撮影に適した1台を挙げるならば、ソニーの「NEX-5」になるだろう。望遠撮影に適したEマウントレンズがまだ販売されていないためにトラックの向こう側を走る子どもを撮るといった使い方には適さないが、動画撮影時のオートフォーカスはデジタル一眼の中ではトップクラスの速さであり、録画形式についてもデジタルレコーダーとの連携に適するAVCHDと、パソコンでの管理編集に適するMP4という録画形式の切り替えも可能なため、撮った動画の取り回しにも優れる。
なおNEX-5の兄弟機「NEX-3」は、フルハイビジョン記録およびAVCHDでの録画に対応しない。「運動会の様子を動画スナップとして残す」といった用途に限定するならば、こちらを選択してもいいだろう。
“使える”バリアングル液晶
迫力ある写真を撮るにはアングルも大切。特に身長の低い子どもを撮るならば、子どもと同じ目線で撮れば、いつもとは違った写真が撮れる。その時に便利なのがバリアングル液晶だ。ライブビュー撮影機能と組み合わせれば、ローアングルの写真を手軽に撮れる。
ランクイン機種のなかでバリアングル液晶を搭載しているのは、ニコン「D5000」、ソニー「NEX-3」「NEX-5」の3機種。NEX-3/5は上下方向の可動のみだが、D5000はヒンジが下にあり、下方向に最大180度まで開き、さらに左右方向に最大270度まで回転する。ただし、ライブビュー時のAF速度はNEX-3/5のほうが高速。どちらを選ぶかは悩ましいところだ。
発表済みながらまだ市場に登場していない製品のなかにも、運動会撮影に活躍しそうな製品がいくつかある。半透明ミラーによって10コマ/秒の高速AFを実現したソニー「α55」「α33」(→瞬間を逃さないカメラ――「α55」「α33」詳報)や、シリーズとして初めてバリアングル液晶を搭載したキヤノン「EOS 60D」(→趣味なら、本気で。――写真で見る「EOS 60D」)などだ。こちらについても順次レビュー記事で詳細をお伝えしていく。
デジタル一眼販売ランキング
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