「デジタルフィルター」の使い方を作例で考える:デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ(1/2 ページ)
手軽に独創的な写真が楽しめるデジタルフィルター。今回は作例を中心にオリンパス「E-P3」やカシオ「EX-ZR100」などに搭載されているデジタルフィルターと使い方を考えてみる。
前回はオリンパス「E-P3」、キヤノン「EOS 60D」、ソニー「NEX-C3」、カシオ計算機「EX-ZR100」、パナソニック「DMC-FX77」キヤノン「IXY 32S」とピックアップした6機種について、同一被写体へデジタルフィルターを適用した結果を掲載しました。今回は、そのデジタルフィルターを使った作例とともに、各機種のデジタルフィルターの特徴と使い方を考えてみましょう。
(デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ:「デジタルフィルター」使っていますか?)
(デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ:「デジタルフィルター」と「カラーイメージ」の違いを知る)
(デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ:「デジタルフィルター」 6機種の効果をチェックする)
オリンパス「E-P3」
E-P3に搭載されている10種類のアートフィルターは、定番的なデジタルフィルターに加え、デイドリームやドラマチックトーンなど、他にはない個性的なデジタルフィルターが用意されています。これらのアートフィルターに、カラーイメージやフレーム効果などの組み合わせによる、豊富なバリエーションが楽しめるようになっています。
ライトトーン+ホワイトエッジ効果 / ほかのアートフィルターに比較すると変化の幅が狭く感じるライトトーンだが、エッジが明るくなるホワイトエッジ効果を加えることで、明るさや爽やかさを演出できる。例えば、赤ちゃんの写真を柔らかい・明るいイメージで撮りたいときなどにも効果的だ。デイドリームなども、ホワイトエッジ効果とのマッチングが良い
ドラマチックトーン+フレーム効果 / どんな風に景色が見えるのかワクワクするドラマチックトーン。作例では、極端に階調が反転することなく濃厚な景色に写った。広角レンズによる世界の広がりを閉じ込めるイメージで、フレーム効果をつけてみた
ポップアート+スターライト効果 / スターライト効果を使用すると「クロスフィルター」などの光学フィルターをつけたような、光源の輝きを強調する効果が得ら。アートフィルター使用時に、照明や水面の反射などを見つけたら、スターライト効果を追加して演出として使用していきたい
キヤノン 「EOS 60D」
豊富なレンズを使用することで、写真の個性を演出できるEOSシリーズですが、購入して間もなくはキットレンズのみと言う方も多いのかと思います。そういった事もあり、デジタルフィルターを内蔵するというアイディアは大歓迎です。将来的にはリアルタイムで効果を確認する機能の追加や、デジタルフィルターの種類増加もお願いしたいところです。
ラフモノクロ / 陰影を粗めのドットで表現するラフモノクロ。明るい部分の階調はバッサリとカットして、影のトーンが強調されている。面白いのは、ドット表現では甘くなる輪郭をグレースケールのベタ塗りで描き分けている点だ。これにより、エッジの立った独特のモノクロ写真となっている
トイカメラ風 / 周辺減光+フィルム効果といった設定のトイカメラ風デジタルフィルター。特徴は、寒色、標準、暖色の3種類の色調設定で、色味が少ない単調な写真の場合は、寒色系、暖色系に設定して雰囲気を強調すると効果的となる。周辺減光は大きめなので、被写体は出来るだけ中央に置いて撮影しよう
ジオラマ風 / 任意の位置にピントを設定出来るジオラマ風デジタルフィルター。元画像と比較するとジオラマ風デジタルフィルターを掛けるとコントラストが上がり、箱庭感が演出されるようだ。ジオラマ的な使い方以外に、被写体を強調したり、人物が写り込んでしまったスナップ写真などの表現を和らげる効果としても使っていける
ソニー 「NEX-C3」
NEX-C3ではおまかせオート使用時、ピクチャーエフェクトに対して、彩度やコントラストを追加し、自分の好みの絵作りができるます。使いこなしが簡単なトイカメラ/ハイコントラストモノクロ/ハイキー/レトロフォト/ポップアートと、アート色の強いポスタリゼーション/パートカラーの2つに分類できるデジタルフィルターの使いこなすヒントは遊び心です。意外とカメラ初心者方が面白い写真を撮れたりするのは、なにかに縛られることなく自由な発想で撮影しているからなのでしょう。
レトロフォト / 暖色系の柔らかい階調のレトロフォト。効果自体は強めではないので、“少し明るめに写ったかな”程度の時もある。特徴はハイライト部分の色のにじみ方にあるように感じられるので、光の反射、木漏れ日など光源を見つけたら使ってみるとよいかもしれない
ハイコントラストモノクロ / コントラストが強めでメリハリのあるハイコントラストモノクロ。粗いドットで構成された他機種と違って、至ってシンプルな白黒処理となっている。そのためにピントの山がしっかりと分かるので、細かい模様を表現したい場合などにも使っていける
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.