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第3回 1本で2度おいしい魚眼ズーム――キヤノン「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」デジタル一眼レンズの楽しみ(2/2 ページ)

目の前の光景を丸い画面の中にすっぽりと封じ込める全周魚眼レンズ。しかも、ズームすることで対角線魚眼にも変身する。そんなユニークな魚眼ズームを使って、日常に潜む異空間を撮ってみました。

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 RAWで撮影した場合には、キヤノン純正のRAW現像ソフト「Digital Photo Professional」を使って、歪曲収差の補正や射影方式の変換ができる点も興味深いといえます。変換のモードは、「撮影時設定(光学的な歪みを補正)」のほか、「直線を重視(中心射影風に変換)」「距離を重視(等距離射影風に変換)」「周辺部を重視(立体射影風に変換)」「中心部を重視(正射影風に変換)」の5種類に対応します。

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「Digital Photo Professional」のレンズ収差補正画面
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マニュアル露出(F4 1/30秒) ISO1600 ホワイトバランス:オート ピクチャースタイル:スタンダード 焦点距離:15ミリ カメラ:EOS 5D Mark II
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上の写真を「直線を重視」で変換。撮影地は東京国立博物館。ネオ・バロック様式が美しい表慶館の内部です
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マニュアル露出(F4 1/60秒) ISO5000 ホワイトバランス:太陽光 ピクチャースタイル:スタンダード 焦点距離:9ミリ カメラ:EOS 60D
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上の写真を「周辺部を重視」で変換。撮影地は羽田空港のマーケットプレイス。映画セットのようなSF的空間に萌えます

 光学性能と操作性、外観にこだわった「L」レンズのため、それなりの価格設定になっていますが、1本で対角線魚眼と全周魚眼の2本分の効果が得られる利便性と、ズーム全域での切れのある描写力はほかでは味わえない魅力です。

 魚眼の写真はインパクトが強い反面、多用しすぎると飽きるのも早いといえます。同じような構図の写真を量産しがちだからです。しかし、本レンズはズーミングやソフト補正によって、魚眼ながら多彩なバリエーションを生み出すことができます。表現力が高く、使いこなしがいのあるレンズです。建造物の撮影や接写のほか、パノラマや動画用にも活躍するでしょう。

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