新センサーとDiGiC 5で新しい「S」へ――キヤノン「PowerShot S100」(4/5 ページ)
「PowerShot S100」は新センサーとDiGiC 5、光学5倍ズームレンズ、GPSを搭載し、新しい「S」へと進化した。気になる1210万画素CMOSセンサーと、DiGiC 5による画質をチェックしていこう。
定評ある基本機能は継承
そのほか、クリエイティブフィルター系やマイカラーなどの機能はPowerShot S95を踏襲しており、S100になったことで省かれた機能はない。FUNC.ボタンで機能の設定ができるほか、再生時に画像に対し、マイカラーやi-コントラストの設定を適用することも可能だ。
新たにフレーム内に複数の光源があってもエリアごとにホワイトバランスを制御することで見た目通りのホワイトバランスを実現するマルチエリアホワイトバランスや、フルハイビジョン動画機能なども搭載した。フルハイビジョン動画撮影時のフレームレートは24fpsとやや控えめだが、大画面テレビでも楽しめる解像感があり手軽にフルHD動画撮影を楽しめるようになった事はうれしい進化といえる。
新たにP/A/S/MモードでAFフレームの任意選択が行えるようになったのだが、AFフレームを固定した後に「FUNC.」ボタンからの呼び出しをする必要があり、やや手間がかかる。RING FUNC.ボタンのカスタマイズでAFフレームを選択すれば多少の手間は省けるが、今度はコントロールリングのカスタマイズが「MENU」からとなり、どちらの機能を多用するかでRING FUNC.ボタンのカスタマイズに悩まされる。とはいえ、使用していくうちに筆者の撮影スタイルではISO感度変更やステップズームを多用することはない事が分かり、RING FUNC.ボタンにAFフレームに割り当てても特に不自由に感じることはなかった。
ちなみにS100発売の10年前、2001年には「PowerShot S30」「PowerShot S40」が発売されている。手元にS30があるのでS100を並べてみたが、さすがに液晶モニターのサイズに10年の歳月を感じる。S30にはよく使う機能に対する専用ボタンとフォーカスフレーム選択に使える方向キーがあり、結構使えるカメラだった。
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