Eye-Fi、無線LAN内蔵SDカード「Wireless LAN SD」についてSDAを非難
米Eye-FiのCEO、Yuval Koren氏が「Wireless LAN SD」について「標準化ルールを無視して話が進められている」と不快感を示した。
アイファイジャパンは1月24日、SDメモリーカードに関する規格策定を行うSDAがSDメモリーカードに無線LAN機能を内蔵する「Wireless LAN SD」を発表した件について、「標準化ルールを無視して話が進められている」とする米Eye-Fi CEOのYuval Koren氏のコメントを発表した。
米Eye-Fi CEOのYuval Koren氏はSDAは規格の標準化について、「一般公開する前にクローズドで60日間のレビューを行うというルールが存在するが、今回、SDAは60日に満たない期間でドラフトを公開した」とSDAに手続き上の不備があると指摘するほか、「問い合わせをしたが誰も反対しないだろうと押し切られた」とも述べている。もちろん、Eye-FiもSDAのメンバーである。
Koren氏によればWireless LAN SDのドラフトがSDA内にて公開されたのが11月末のことであり、同社では1月末のレビュー締め切りに合わせ、返答の準備を進めていたという(返答は1月20日の週に行われた)。SDAがWireless LAN SDの規格を一般に公開したのは1月9日(米国時間)のことだ。
無線LAN機能を内蔵したSDカード製品としては東芝が「FlashAir」を2月より販売開始する予定となっているが、実際に製品が市場投入された際の対応についてkoren氏は「さまざまなオプションが考えられるが、避けなければならないのは市場の混乱だ」と述べるにとどまっている。
なお現時点でこのコメントに対し、SDAからの反応はない。
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