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動画やHDRなどを楽しみたいレンズ資産豊富なミラーレス 「PENTAX K-01」(2/4 ページ)

ペンタックスの新しいレンズ交換式デジタルカメラ「PENTAX K-01」が登場した。デオリジナリティあふれる外観と、既存のKマウントを採用したミラーレスカメラで、動画やHDR撮影などを楽しみたい。

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デジタル一眼レフカメラ並みのスペック

 本体はやや丸みを帯びた直方体で、大きなモードダイヤル、シャッターボタン一体型電源スイッチ、電子ダイヤルを右上部に配置。緑、赤、黒の3色のボタンも備えており、左肩にはフラッシュボタンがある。

photophoto 本体上部にはつや消しのアルミ使用のダイヤル類(写真=左)、全体的に柔らかな印象のデザイン(写真=右)

 前面から側面にかけては手になじむラバー素材が張り付けられ、SDカードスロット、HDMI端子、マイク端子などが側面のラバー内に隠されている。背面には3.0型/92.1万画素の液晶を搭載。その右側にAF/AE-Lボタン、PLAYボタン、INFOボタン、MENUボタンが並び、さらに中央にOKボタンを配置した十字キーが備えられている。十字キーは上がISO感度、右がセルフタイマー/連写、下がホワイトバランス、左がフラッシュがそれぞれ割り当てられている。

 ダイヤルやスイッチの大きさ、デザイン、感触など、よく考えられていて感触はいい。ダイヤル類に使われているつや消しのアルミ合金の見栄え、手触りは良好だ。モードダイヤルにはAUTO、動画、P/Tv/Av/M、B(バルブ)、ストロボオフ、HDR、シーンモードが用意されている。AUTO(オートピクチャー)では、カメラを向けるとシーンを自動認識して、最適な設定で撮影してくれる。

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起動時の画面もオリジナル

 十字キーに割り当てられている設定以外の撮影設定は、INFOボタンを押すと各設定が表示されるので、十字キーで項目を選び、ダイヤルを回して設定を変更する。項目を選んでOKを押すと、一覧の中から選ぶこともできる。AUTOモードでも設定できる項目が多いのはいい。

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本体背面。ボタン類は必要十分な数を備えている

 P/Tv/Av/Mモードでは、おなじみのカスタムイメージやデジタルフィルター、測光モード、AFモード、ハイライト補正、シャドー補正などに加え、ディストーション補正や倍率色収差補正まで設定できる。

 主要な撮影設定がINFO画面に集められているので、メニュー画面の深くから探して設定する手間はなく、操作性はいい。MENUボタンにはさらに詳細な設定があり、タブで区切られた項目から選ぶ形。1画面内に設定が収まっているため、設定項目を探しやすい。

photophoto INFOボタンを押したときに表示される画面。主要な撮影設定が1画面に収められている(写真=左)、そのままダイヤルを回せば設定できるが、OKボタンを押すことで詳細設定も可能(写真=右)

 機能としては十分で、ほかの同社製カメラと比べても遜色はない。もちろん「C」(カスタム)メニューもあり、露出設定ステップ、ISO感度ステップ、拡張感度、ブラケット撮影順、ストロボ発光時のホワイトバランスなど、細かな設定も変更可能だ。

 面白いのはISO感度ボタンを押すとISOオートとISO感度個別設定を切り替えられるが、ISOオートを選んでダイヤルを回すと、その場でISO感度上限を切り替えられる点。自動で高くなるISO感度の上限を、ISO1600/3200/6400/12800の中から選べるので、シーンによって素早く上限を設定できる。

photophoto 豊富なカスタム設定を用意(写真=左)、十字キーからISO感度ボタンを押すと表示される設定。オートISO感度の設定をこの場で変更できる(写真=右)

新開発の超薄型レンズ

 ミラーレスカメラであり、AFはコントラストAFを採用している。高速化してきているとは言え、K-01のAF速度はそれほど速くはない。一昔前のミラーレスカメラのAFに比べれば速く、激しいスポーツや動き回る子どもといったシーンでもなければ実用的ではあるが、AF速度はレンズ側の性能にも左右されるので、特に古いレンズだと、決して速いとは言えない。この辺りは、旧式のKマウントレンズも使えるという利点とのトレードオフだろう。

 面白いのは、レンズキットに含まれる「smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XS」。K-01にあわせて登場した新レンズで、こちらもマーク・ニューソン氏がデザイン。K-01との組み合わせでデザインの統一感を図っているという。レンズとしては35ミリ換算61ミリ相当の標準単焦点レンズで、「smc PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited」の光学設計をベースに、約9.2ミリという世界最薄のサイズを実現した。

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「smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XS」装着時

 外観としては、レンズというよりもボディキャップをつけているような感覚で、本体サイズが1センチも厚くならないという脅威的な薄さ。レンズ交換式カメラは、レンズを含めた全体のトータルでサイズが決まるが、このレンズをつけた場合は非常にコンパクトなシステムとなる。

 SPコーティングによって汚れに強く、描写性能にもこだわった、という。絞り羽根枚数は9枚の円形絞り。とにかく薄く軽く、カメラとの一体感もいい。61ミリ相当ということで、室内や広い風景を撮りたいといった要望には向かないが、ボディキャップ代わりに常につけておき、必要に応じてレンズ交換をするといいだろう。

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