レビュー
デジタル技術で“デジ一眼の楽しみ”を手軽に ソニー「α57」(2/4 ページ)
ソニー「α57」は連写とズーム、そして構図の3要素について強化を施した「α」シリーズの新製品。被写体へカメラを向けるだけで構図を自動で判断する機能など、デジタル技術で一眼カメラの楽しみを手軽にした。
ポートレート構図もカメラ任せ
α57に搭載された新機能のベースには超解像技術がある。デジタルカメラにおける超解像技術といえば、コンパクトデジカメへの実装例が目を引くが、α57ではデジタル一眼にも搭載し「一眼だけれどもカメラ任せ」「レンズ交換なしでの高倍率撮影」という使い方を提案している。
まずは「オートポートレートフレーミング」機能。顔認識機能を応用した面白い機能で、どんな構図で人物撮影をしてもカメラが自動でポートレートの定番のフレーミング風にトリミングしてくれる。こうしてトリミングした画像は、超解像技術で元の解像度と同じサイズで新たに保存される。
「誰もがプロのような構図で撮影できる」をうたうだけあって、初心者でも印象的なポートレート写真を撮影できる。普段は構図を意識しない、ライトユーザーの満足度は高いのではないだろうか。構図の勉強にもなり、突然のシャッターチャンスによるとっさの撮影でも結果を残せるのは良いと思う。画像エフェクト系のデジタルフィルターとは違った、トリミングによる表現という新しさを感じる機能だ。
顔認識の枠とAFフレームを重ねて撮影すると、自動的にオートポートレートフレーミング機能が働く。漠然と撮った写真が(写真=左)、身体の向きに合わせて余白ができるようで、ちょっと構図に凝ったような写真になった(写真=右)
さすがにトリミングされた画像を等倍で鑑賞すると、オリジナルに比べての画質低下は見うけられるが、背面液晶で見たり、L版プリントやブログやSNS用なら十分に実用的で、ライトユーザーに対する訴求ポイントとしては面白いと思う。
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