注目は「D600」 Android OS搭載「COOLPIX S800c」も人気 ニコンブース:photokina 2012
photokinaのニコンブースで注目を集めていたのは、やはり新製品のフルサイズ機「D600」だが、Android OS搭載「COOLPIX S800c」もSNSとの親和性の高さからか、手に取る来場者が多く見られた。
ニコンは、photokina 2012のブースで、FXフォーマット最小最軽量のデジタル一眼レフカメラ「D600」や非常にコンパクトなデジタルカメラ「COOLPIX S01」、Android搭載コンパクトデジカメ「COOLPIX S800c」といった新製品を出展していた。
D600は、新開発のフルサイズニコンFXフォーマットCMOSセンサーと画像処理エンジンEXPEED 3、視野率約100%の光学ファインダーなど充実したスペックを搭載し、重量約760グラムまで軽量化しつつ、低価格化も図ったモデル。防じん防滴性能や1920×1080/30pのフルHD動画撮影機能も搭載するほか、一定の撮影間隔で撮影した画像を動画ファイルとして記録する微速度撮影機能も備えている。
ブースでは最上位モデル「D4」と同じく、多くの人が手に取って、レンズ交換をしながら試用しており、その波は途切れることなく続いていた。
COOLPIX S01は、わずか96グラムという軽量ボディ(77×51.2×17.2 幅×高さ×奥行き ミリ)ながら、29ミリからの光学3倍ズームレンズを搭載。小ささのために操作ボタンは最小限となっており、操作の大半をタッチパネルから行うインタフェースを採用している。
小ささに興味津々の人も多いようで、現地のPRに聞いたところ、「欧州でも小ささは重視される」とのコメント。手のひらにすっぽり収まるサイズでも、画面をタッチするだけで撮影できる操作性をアピールしていた。
COOLPIX S800cは、ニコンで初めてAndroidをOSに採用したコンパクトデジカメ。Android OSを搭載したコンパクトデジカメはすでにポラロイド「SC1630」やサムスン「GALAXY Camera」が発表されているが、ニコンでは、無線LANを内蔵し、豊富なAndroidアプリを活用することで、簡単に画像を共有できる点を強調している。
カメラとしては25ミリスタートの光学10倍ズームレンズを搭載。手ブレ補正は電子式を採用する。背面は3.5型 約82万画素の有機ELディスプレイで、タッチパネルに対応する。Android端末としては、Android 2.3(Gingerbread)を採用。画面インタフェースは典型的なGingerbreadのそれでで、内蔵のGoogle各種アプリでメールやネット、マップ、YouTubeなどが利用できるほか、Google Playから自由にアプリをダウンロードして機能を拡張できる。
カメラで撮影した画像は、再生画面からインテント機能を使ってほかのアプリに転送。FacebookやTwitterなどのSNSに簡単に画像をアップロードできる。Instagramをはじめとしたカメラアプリにも対応しており、光学10倍ズームレンズやニコンの撮影機能を盛り込んだカメラを使った撮影が可能。
実際に触ってみると、カメラとして違和感のない仕上がりになっており、ズーミングやオートフォーカスなど、しっかりと造り込まれていて「カメラ」の動き。サムスンのGALAXY Cameraがスマートフォンのカメラ的な動作をするのとは対照的な設計になっている。
とはいえ、利便性という観点からすれば携帯回線を搭載したGALAXY Cameraに比べて無線LANでしか利用できない点は残念な点で、また、タッチパネルの反応やAndroid端末としての動作も、GALAXY Cameraには及ばないという印象だった。
しかし、スマートフォンのカメラではできない望遠撮影や起動、AFのスピード、高速連写、画像処理技術などを盛り込んだことで、カメラとしての完成度と、SNSへの親和性を強調して、来場者の注目を集めていた。
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