小さな高機能コンパクト、オリンパス「STYLUS XZ-10」で撮る春の予感(2/5 ページ)
オリンパス「STYLUS X」シリーズの第3弾として「STYLUS XZ-10」が登場。大口径の光学5倍ズームや新感覚の「PHOTOSTORY」機能を薄型ボディに詰め込んだ意欲作だ。この高機能コンパクトを使って、訪れつつある春の息吹を撮ってみた。
開放値の明るい光学5倍ズームを搭載
センサーの変更にともなって光学系もリニューアルされた。レンズには新たに35ミリ換算で26〜130ミリ相当の焦点距離を持つ光学5倍ズームを搭載。上位機のXZ-2に比べると、ワイド側とテレ側の両方が拡張され、構図の自由度が高まった。
レンズの開放値は、ワイド側F1.8、テレ側F2.7に対応。小型ボディながら、テレ側でこの明るさを確保したことはありがたい。薄暗いシーンでも感度をあまり高めずに撮影できる利点がある。
ボケについては、センサーサイズが小さくレンズの実際の焦点距離が短いため、あまり期待はできない。ただ近接撮影に限れば、それなりのボケ表現は楽しめる。以下の2枚は、ズームのテレ側(130ミリ相当)を使って、ほぼ同じカメラ位置で撮影したもの。1枚目ではテレ側の最短撮影距離である30センチ付近にピントを合わせ、背景をボカした。2枚目では背景側にピントを合わせて、手前に前ボケを作ってみた。
AFはコンパクトデジカメで一般的なコントラスト検出(イメージャAF)方式を採用。そのスピードは超高速とはいえないものの、日常的なスナップショットの範囲ならストレスなくピントが合う。測距点は35点に対応。背面のボタン操作またはタッチパネルによってAF測距点を素早く切り替えられる。
操作面での特長は、レンズ鏡胴部のコントロールリングを回すことで、設定値を直感的に変更できること。初期設定の場合、絞り優先AEモードでは絞り値を、シャッター優先AEではシャッター速度を、プログラムAEではプログラムシフトを、シーンセレクトAEではシーンの種類をそれぞれダイレクトに変更できる。また、割り当て機能を「露出補正」や「フラッシュ補正」に変更することも可能だ。
背面のFnボタンも使いやすい。ここには全17種類から好きな機能を複数割り当てることができ、ボタンを押すごとに割り当てた機能の設定画面が順次表示される。
これまでの他の同社製品と同じく「ライブコントロール」や「ライブガイド」を使って各種のモードを設定することもできる。ライブコントロールとは、背面のOKボタンを押すと、各種のパラメーターが液晶の右端と下段に表示される操作インタフェースこと。ライブガイドとは、平易な言葉のメニューを選ぶことで、明るさや色合いなどを簡単に調整できるビギナー向けの画面のことだ。
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