ハウツー
第2回 望遠レンズならではの「圧縮効果」で構図を引き締める:デジカメスナップ虎の巻(2/3 ページ)
被写体をただ大きく写すためだけに望遠ズームを使っていないだろうか。図鑑のような説明写真から卒業し、望遠レンズならではの「圧縮効果」を生かした高密度なスナップ写真を撮ってみよう。
背景を引き寄せるような構図で撮る
続いて、焦点距離と撮影距離の違いによって、圧縮効果がどう変化するか見てみよう下の2枚は、標準ズームのワイド側(焦点距離24ミリ)とテレ側(焦点距離105ミリ)を使って、同じ被写体を撮り比べたもの。被写体の位置は固定したままで、画面内での人形の大きさがほぼ同じになるように、カメラの撮影位置を前後に動かしている。
24ミリで近寄って撮影した写真は、手前の人形が大きく、背景の額が小さく写っている。どちらかといえば、肉眼で感じる距離感に近い写り方といえる。一方、105ミリで離れて撮影した写真は、背景の額が画面からはみ出すくらい大きく写り、人形までの距離が縮まっているように感じる。つまり、圧縮効果で遠近が縮まるということは、このように背景が引き寄せられたように見えるということ。近景と遠景を意識しながら、構図を探ってみるといいだろう。
下の写真は順に、白鳥大橋と雪山、少年たちと海、クレーンと来島海峡大橋をそれぞれ近景と遠景に配置して撮影したもの。海にかかる吊り橋は、圧縮効果が似合う被写体のひとつだ。
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