ローパス効果が選べる高解像一眼レフ――リコーイメージング「PENTAX K-3」(2/4 ページ)
近ごろはローパスフィルターを省くことで高解像を実現したデジカメが増えている。中でも「PENTAX K-3」は、ローパス効果のオン/オフが選べるユニークな新機能を搭載。その性能を検証してみよう。
より見やすくなったファインダーと液晶モニター
ボディは、ペンタプリズム部が大きく突き出たオーソドックスな一眼レフスタイルを採用する。外装はフルブラックのマグネシウム合金製。これとは別に、黒と銀のツートーンカラーで構成されたプレミアムシルバーエディションが限定発売の予定だが、すでに受注数が限定数を超えたとのこと。
手に取ると高品位な質感としっかりと剛性が伝わり、最上位モデルらしい風格さえ感じられる。ラバーグリップには深い凹凸があり、ホールド感は良好。また、これまでのKシリーズ上位製品と同じく、防じん防滴性能と-10度の耐寒性能に対応することは、アウトドア派には心強いだろう。
グリップ部の電源レバーを回すと約0.3秒で素早く起動し、液晶モニターに撮影情報(ステータススクリーン)が表示される。ファインダーには視野率100%で倍率0.95倍のペンタプリズムを装備する。十分な広さがある見やすいファインダーだ。一方で液晶モニターには3.2型で約103.7万ドットのTFTを搭載。こちらも視認性は上々。液晶の明るさと彩度、色味を細かくカスタマイズできる点もありがたい。
撮影モードは、左肩のモードダイヤルによってオートからマニュアルまで計12モードが選べる。Av(絞り優先)やTv(シャッター優先)といった一般的なモードのほか、TAv(シャッター&絞り優先)やSv(感度優先)というシリーズ独自の撮影モードも引き続き備える。
操作面では、AF関連のボタンやレバーが一新されたことが大きな改良といえる。背面のAFボタンの位置が移動したほか、測距点切替の操作も変更されている。さらに、背面の十字キーは2つを同時に押すことで測距点などの斜め方向への移動に対応。撮影モードダイヤルについては、回転ロックの有無を切り替えられる機構が新設された。
ペンタックス製品ならではのグリーンボタンは、従来機から継承する。このボタンでは、マニュアル露出選択中に素早く標準露出にセットしたり、ISOボタンと併用することでオートISOに設定できるなど何かと便利だ。
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