さまざまな「写真展」を随時案内していく本コーナー。オリンパスプラザ東京で、2015年1月29日から開催予定の小野田桂子写真展「笠井叡 陸前高田に舞う」を案内する。
「私に時間をくださいますか?ここで踊ります。」
ここからすべてが始まった。場所は陸前高田。2013年2月17日。
日本で生まれた新たなダンス・舞踏を、その草創期から土方巽・大野一雄と共に担ってきた天才・笠井叡(かさい・あきら。2014年、『日本国憲法を踊る』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞)は、津波にさらわれて、町がそのまま消え失せた陸前高田の海岸で、観客不在のまま踊り続けた。それは、舞踏がなしうる魂鎮めの秘技だったのではないか。
偶然、その場に居合わせた私は、憑かれたようにシャッターを切り続けた。それは、幼少期からカメラと共に育った私が立ち会うことができた、この上ない瞬間であり、生と死の境を垣間見る瞬間であったのだと思う。
1960〜70年代、舞踏・文学・写真を含む美術が、相互に刺激し合い、新たな芸術を立ち上げていったように、21世紀の現代においても、再び芸術が交差する場面を「写真」から始めたい。
写真展の詳細
名称 | 小野田桂子写真展「笠井叡 陸前高田に舞う」 |
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開催期間 | 2015年1月29日(木)〜2月4日(水) |
開館時間 | 10時〜18時(最終日15時終了) |
定休日 | 日曜・祝日 |
入場 | 無料 |
会場 | オリンパスプラザ東京 |
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