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オールマイティーにこなす買い得レンズ――パナソニック「LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.」交換レンズ百景

パナソニックからソフトなボケ味の標準単焦点レンズが登場した。大口径で開放F値1.7の「LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.」は、暗いシーンから日中のポートレート撮影まで、実に安定した描写を見せてくれた。

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LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.,LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.とLUMIX GX8

 35ミリ判換算で50ミリ相当となる「LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.」。パナソニックでは同じ焦点距離の「LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 ASPH.」というレンズをラインアップしている。明るくとても素晴らしいレンズだが、希望小売価格7万円(税別)というプライスに二の足を踏んでいた人にとって、この新登場のレンズは狙い目だろう。こちらは希望小売価格3万7000円(税別)と、手ごろだからである。

 レンズ構成はUHRレンズ(Ultra High Refractive Index Lens)1枚と非球面レンズ2枚を含む7群8枚。立体感を重視し、各収差の発生に留意した設計となっている。やや太めで大口径レンズらしいルックスだが、とても軽量に仕上がっており「LUMIX GX8」に装着して撮影したが実に軽快であった。より軽量コンパクトなLUMIX GM5にも良さそうである。カラーもブラックとシルバーの2色が用意されるので、ボディカラーとのコーディネートも楽しめるのが嬉しい。

 使用感も実にいい。軽量で取り回しがいい上にオートフォーカスのスピードと精度もなかなかのものだ。モデルの瞳にビシビシとピンが決まり気持ちいい。薄暗いシチュエーションでも迷うことなく合焦するのでシャッターチャンスに集中できた。写りも画面隅々まで破綻はなく、絞り開放から安心して使っていける性能だ。またボケもナチュラルでうるさい感じがしないのがいい。35ミリ判換算50ミリ相当という、ヒトの目線に近い焦点距離を楽しみたいマイクロフォーサーズユーザーは注目していい1本だろう。

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.
絞り優先オート(F2、1/640秒)、ISO200、ホワイトバランス:オート

 チョイ絞りでポートレート撮影。ススッとモデルの瞳に正確に合焦するAF精度が魅力だ。背景のボケ味も自然で好感が持てる。

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.
プログラムオート(F5、1/800秒)、ISO200、ホワイトバランス:オート

 クリアで立体感のある描写がこのレンズの特長だ。近景から遠景までメリハリのある写りである。

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.
プログラムオート(F1.7、1/100秒)、ISO200、ホワイトバランス:オート、露出補正:−1EV

 35ミリ版換算50ミリ相当という長さはオールマイティーに使える。街中ブラブラスナップからポートレートまで何でも来いだ。それでいて開放F値1.7で買いやすい価格とあれば手にしない理由はない。

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.
絞り優先オート(F1.7、1/13秒)、ISO200、ホワイトバランス:オート

 夜のショーウィンドーを絞り開放で。精細感も発色も見事に捉えてくれた。低照度下でもLUMIX GX8と組み合わせることによって、低感度で手ブレを気にすることなくシャッターを切れるのがいい。

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.
絞り優先オート(F1.7、1/60秒)、ISO1000、ホワイトバランス:オート、露出補正:−0.33EV

 暗いシーンで、しかも動いている被写体であっても、正確かつ高速にフォーカスが合うのが嬉しい。被写体ブレに注意さえすれば、薄暗いシーンでも安心して絞りを開けてボケ重視で撮影ができる。

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.
絞り優先オート(F2.8、1/160秒)、ISO200、ホワイトバランス:オート

 モデルの両方の瞳にピントが来るようにF2.8で撮影。整ったまつげと瞳が、コントラスト高く、狙ったとおりに写ってくれた。また背景の柔らかいボケと、ハイライトへと連続する難しい発色もしっかりと収めることができた。

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.
絞り優先オート(F2.2、1/160秒)、ISO200、ホワイトバランス:オート、露出補正:+0.66EV

 このレンズはモデルの肌の質感再現がいい。細かさとソフトさがうまく両立しているので、女性を撮影するのに向いているかもしれない。かわいらしい表情を自然にキャプチャーできた。背景のボケも端正で美しい。

(モデル:加藤美穂 オスカープロモーション)

※編注:本記事では一般的な撮影状態での利用を念頭に置いているため、人物撮影にレフ版などは利用していません

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