iPad mini、Kindle Fireとの競争に備えて製造中とのうわさ

AmazonのKindle Fireに対抗し、Appleが200ドル程度の低価格版iPad「iPad mini」を2012年第1四半期にリリースするかもしれないとTiconderoga証券のアナリストが述べている。

» 2011年10月25日 11時30分 公開
[Sovan Mandal,Good e-Reader Blog]
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 AmazonのKindle Fireは多くの人が長く待ちわびるデバイスとなっている一方、Appleにとっては最も望ましくないデバイスとなっているようだ。数字の計算をしている人にとっては、最初の数日で25万台以上の予約を獲得したKindle FireにAppleが懸念を抱き始める十分な理由となっているはずだ。常に100万台単位での売り上げが報告されるiPadを除けば、世界はこれまでこれほど素晴らしい数字を残すタブレットを目にしたことがないので、これは驚くに当たらない。

 さて、Appleはどうするだろうか。無駄を削ぎ落とされた安価なバージョンのiPadがその答えになるかもしれない。実際、iPad miniはめぐりめぐる世間のうわさの種となっており、クパチーノを拠点とするAppleが状況をコントロールできなくなる前に、Amazon陣営と刃を交えることができるデバイスだと考えられている。

 Amazonはたった199ドルという衝撃的な価格を誇るKindle Fireで何とか状況を揺るがすことに成功した。上記のうわさが本当なら、「iPad mini」の発売日は2012年中になりそうだ。もしこれが事実なら、Kindle Fireが素晴らしい販売数を達成するであろう米国の休暇シーズンにAmazonの敵は見当たらず、同社にとっては確実に良いニュースとなるだろう。

 しかし、Ticonderoga証券のアナリスト、ブライアン・ホワイト氏はiPad Miniが2012年の第1四半期に登場すると確信している。その後、さらに開発が進められ、機能が豊富な進化版が2012年後半に入手可能になるかもしれないとすら予想する。彼の結論は、このMiniデバイスを形作る部品が製造されている中国の幾つかの製造拠点への取材に基づいており、同氏はデバイスのサイズは小さいが、間違いなく価格は安いと述べている。

 ホワイト氏はiPad miniの価格を200ドル程度と推測している。デバイスは8Gバイトの内部メモリを搭載し、最初のモデルの外観はiPad 2に似たものになると予想している。Appleは同社がiPhone 4と4Sを発売したときと同じ戦略を採用するつもりなのかもしれない。

 「われわれはこの低価格版iPadが200ドル台中盤から後半にかけての価格になると考えています」とホワイト氏は投資家向けのメモで明かした。「また、このデバイスに続いて、よりパワフルで豊富な機能を備えたiPad 3が(2012年第2四半期に)登場すると予測しています」。

 これらのうわさがあまりにうまい話のように聞こえるなら、まあそれは恐らくそれが実際に真実だからだ。10インチのAppleタブレットが200ドル以下というのは求め過ぎかもしれない。もちろん、Appleがタブレットの機能を過度に削がなければ、購入者がまだ十分に存在するのは確実だ。また、スティーブ・ジョブズ氏がタブレットデバイスは他社の7インチディスプレイ製品と十分に競争できるものでなければならないと規定し、周知の通り7インチタブレットメーカーは購入者が指を滑らかにしてそういったタブレットを利用できるように紙やすりを提供するべきだと述べていたことに触れておくのは価値がある。

 いずれにせよ、これは低価格タブレットのセグメントにより多くのメーカーの参入を促し、機能は限定的ながら安価なタブレットを提供することで、この市場が熟成のレベルへ向かう兆しだといえそうだ。

 ▼▼slashgearより

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