Amazonが電子書籍のレンタルに対する著者への利益還元策として、年間600万ドルにおよぶファンド「KDP Select」を用意した。
Amazonの幾つかの要件――一定期間、著書をAmazonのみで販売することやKindle Owners’ Lending Libraryでの著書貸し出し――に応じることができるインディー作家と出版社は、電子書籍が貸し出されるたびに合計600万ドルの基金から配分を受けることができる。
Kindle Direct Publishing経由でリストされた作家はKDP Selectにタイトルの一部もしくはすべてを登録することができ、Kindle Owners' Lending Libraryの貸し出し回数の総計と、自身の著書の貸し出し回数の比率に応じて毎月KDP Selectから支払いを受け取ることになる。
「KDP Selectを選択することで、インディー作家と出版社はまったく新しい方法で報酬を得ることができ、増加するAmazon Primeメンバーに作品を読んでもらう機会を得ます」とKindle Content担当副社長、ラス・グランディネッティ氏は述べた。「90日という短期の拘束期間により著者と出版社は非常に低いリスクでこのプログラムを試行できます。加えて、無料での宣伝はKDP Selectの著者の新たなツールで、われわれは時間をかけてそういったツールを増やしていきたいと思っています」。
Amazon Kindle Storeのトップ50の著者のうち、31人がすでにKDP Selectと契約し、これらの著者の129タイトルがプログラムにリストされている。これらのタイトルはKDP Selectがローンチされた12月8日から貸し出し可能となっている。著者にはJ・カーソン・ブラック氏、ジェマ・ハリデー氏、J.A.コンラス氏、B.V.ラーソン氏、C.J.ライオンズ氏、スコット・ニコルソン氏、ジュリー・オートロン氏、テレサ・ラーガン氏、J.R.レイン氏、パトリシア・ライアン氏といったベストセラー作家が含まれている。
「私がKDP SelectとKindle Owners' Lending Libraryへの参加を決めたのは簡単でした」とベストスリラー作家のブレーク・クラウチ氏はプレスリリースで語った。「Kindle Storeは端的に言って、インディーの電子書籍を販売するのに世界最高の最も効率的なストアであり、インディー作家にとってAmazonよりも優れた選択肢はほかにありません」。
電子配信されている自分の作品をリストすることに関心のある著者はKindle Direct Publishingポータルにサインアップし、そこで販売状況を確認することもできる。KDP Selectに関する詳細は、こちらで確認してほしい。
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