ソニーのReader Store、次の一手はこうなる?

ここ数カ月は大きなニュースがなかったソニーの電子書籍ストア「Reader Store」だが、変化の兆しが見え始めている。

» 2012年06月08日 19時30分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 ここ数カ月は大きなニュースがなかったソニーの電子書籍ストア「Reader Store」だが、変化の兆しが見え始めている。

 つい最近、eBook USERでは、ソニーの電子書籍リーダー「PRS-T1」が欧州で50万台ほど販売されたことをお届けした。こちらの記事で触れているように、「ソニーは停滞気味の電子書籍リーダー製品群の売り上げを促進するため欧州市場に大幅に侵攻している」といえるものだ。

 海外市場では5月中旬にReader StoreおよびAndroidアプリのアップデートが行われており、最後に読んだページやブックマーク、注釈を対応デバイス/アプリ間で同期できるようになったことをGood e-Reader Blogが伝えている

 現時点で、日本国内について言えば、ソニーのReader Storeは同社の電子書籍リーダー「Reader」のほか、タブレット製品である「Sony Tablet」で利用できる。後者はAndroidアプリを利用するイメージだが、これは利用端末に制限があり、他社端末では利用できない。つまり、実質的にSony Tablet専用といえるものだ。そして、上述したような機能はまだ国内向けに展開しているアプリではサポートされていない。Google Playの情報から、海外向けのアプリは5月15日にアップデートされている。一方、国内向けのReaderアプリは最後のアップデートは4月24日だ。

 以上から、近々、国内でも同様のアップデートが発表される可能性が高い。スマートフォンやタブレットが急速に普及する現在、それらに対してどう電子書籍サービスを届けていくつもりかは注目されるポイントの1つだ。Sony Tabletだけに用意しているReaderのAndroidアプリを一足飛びに他社端末にも開放する前に、自社製品でのサポートを拡大するという流れが自然なように思える。

 だとすれば、その筆頭となりそうなのはXperiaシリーズだろうか。先日発表されたソニーモバイル製のXi対応Xperia、4.6インチの「Xperia GX SO-04D」と3.7インチの「Xperia SX SO-05D」なども登場を控えている中、これらの端末からもReaderアプリを利用可能にするというのは現実的なシナリオといえるのではないだろうか。

 アプリのアップデートを含め、ソニーの一手が待たれる。

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