武雄市図書館へ「スターバックス」出店自治体図書館初

TSUTAYAなどを手掛けるCCCが指定管理者として2013年4月のオープンを目指す佐賀県武雄市の市立図書館にスターバックスが出店することが明らかになった。地方自治体の運営する図書館へのスターバックス出店は初。

» 2012年08月14日 15時25分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 佐賀県武雄市が2013年4月にリニューアルオープンする市立図書館にスターバックスが出店することが明らかになった。地方自治体の運営する図書館へのスターバックス出店は初。

 市立図書館の運営を指定管理者制度によりTSUTAYAなどを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に委託することで話題を集めている武雄市図書館。年中無休、カフェ・ダイニングの導入、貸し出しに応じたTポイントの付与など、市民価値の高い新しい図書館サービスを提供する構想が示されている。

 個人情報などの観点からさまざまな議論が巻き起こったが、佐賀新聞などが伝えるところによると、市は、Tカードと従来の図書館カードを利用者が選択可能にし、Tカード利用の場合は、ポイント付与に必要なT会員番号、使用年月日、使用時刻、ポイント数、貸し出し点数のデータを提供、貸し出し履歴は提供しない方針。同市の個人情報保護審議会も「情報提供に本人の同意があれば」としながらも、「市の個人情報保護条例上問題ない」と市に答申しており、その後、指定管理者にCCCを指定する議案が賛成多数で可決している。9月には図書館改修費も盛り込んだ補正予算案が議会に提案される見込み。なお、契約は5年で、委託料は年1億1000万円。

 今回のスターバックス出店はCCCとスターバックス コーヒー ジャパンとのライセンス契約に基づくもので、CCCと武雄市の共同リリースによると、Book&Cafeのコンセプトを発展させる形で、コーヒーを飲みながら図書館の本や雑誌を楽しめる、“Library&Cafe”というスタイルを、スターバックスの出店で提案したいとしている。

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