英国のエド・バイゼー文化相が、図書館における電子書籍の貸し出しについて、公共貸与権の対象としたい方針を表明。一度は見送られたこの案が息を吹き返すか。
英The Registerによると、英国のエド・バイゼー文化相が図書館における電子書籍の貸し出しについて、公共貸与権の対象としたい方針を表明した。
公共貸与権とは、図書館などが書籍の貸し出しなどを行なう際に、著者にその補償金を支払う制度(注:日本にはこの制度がないため、出版界と図書館界のあつれきの原因となっている)。英国議会は3年前、世界で初めて電子書籍もこの公共貸与権の対象に入れようと試みたが、決議直前の与野党調整で見送られている。
今回、英政府が再び法案提出を目指すことで、公共図書館は、ダウンロードごとの著者報酬支払いを前提に、ネット上で電子書籍貸し出しサービスを始めることが可能になる。
EU、電子書籍の付加価値税について強硬姿勢を取る
出版権提案、TPP交渉参加、絶版作品のダウンロード――福井弁護士に電子書籍を巡る著作権の現状を聞く(前編)Copyright 2015 hon.jp, Inc. All Rights Reserved.