出版業界ニュースフラッシュ 2013年11月第2週

出版業界で先週起こった出来事をまとめてお届けする週刊連載。11月第2週は、ブックオフが直営20店舗を閉鎖することなどが注目されました。

» 2013年11月11日 16時30分 公開
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第23回「神保町ブックフェスティバル」、売り上げ5000万円超に

 11月2日から3日間行われた同フェスティバルの売り上げが5010万円となった。出版社(127社・162ブース)ほか、商店街などの売り上げを合算したもの。昨年(2日間で開催)の約3500万円を大きく上回った。

 売上げ上位10社は、(1)早川書房、(2)三省堂、(3)大日本絵画、(4)福音館書店、(5)青幻舎、(6)小学館、(7)二玄社、(8)東海大学出版会、(9)平凡社、(10)河出書房新社。

平成25年度「野間3賞」決まる

 11月5日、東京・日比谷の帝国ホテルで選考会が行われ、第66回「野間文芸賞」、第35回「野間文芸新人賞」、第51回「野間児童文芸賞」が決まった。野間文化財団主催。

 野間文芸賞は保坂和志氏の『未明の闘争』(講談社)。同新人賞はいとうせいこう氏の『想像ラジオ』(河出書房新社)。児童文芸賞は斉藤洋氏の『ルドルフとスノーホワイト』(講談社)だった。

 同新人賞最年長での受賞となったいとう氏は、会見で「キャリアのある芸人が雛段に座っている感じだが、仲間に入れてやってほしい」と自身が大切にしているというユーモアを交えて挨拶した。贈賞式は12月17日午後6時から、帝国ホテルで行う。

左から、いとうせいこう氏、保坂和志氏、斉藤洋氏 左から、いとうせいこう氏、保坂和志氏、斉藤洋氏

ブックオフ、直営20店舗を閉鎖へ

 直営既存店の売り上げが低迷する中、2014年3月までをめどに20店を閉鎖する。現在、直営店は約330店、FC店は560店。

 2014年度中間(平成25年4月1日〜同9月30日)連結決算で、売上高は387億4700万円(前年同期比4.8%増)。ブックオフ事業の売上高も267億3200万円(同3.4%増)。ブックオフ既存店の売り上げは同2.9%減だったが、新規出店やオンライン事業が貢献して増収だった。営業利益は1200万円(同98.2%減)、経常利益は2億8100万円(同68.8%減)、中間の最終損失は1億1700万円。

 今後は新規出店を抑制し、新刊の書籍や雑誌、カフェ併設など、新たな店舗パケージの開発に投資をシフトしていく。

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