今年の図書館総合展、メディアドゥ&OverDriveはビジネスモデルの提示も

今年の図書館総合展は電子図書館サービスのすう勢をチェックしたい。

» 2014年10月31日 11時30分 公開
[eBook USER]

 毎年7月に開催されている「電子出版EXPO」を電子出版に特化した専門展と呼ぶならば、毎年秋に開催される「図書館総合展」は、図書館の今後が分かる図書館界最大の展示会といえる。

 公共・大学・学校・企業などすべての館種の図書館の、最新技術・サービス・トレンド・学術情報がつまった図書館総合展。第16回となる今回は、11月2日から8日にかけてパシフィコ横浜で開催される(展示会は5日〜7日)。

 今年は、電子図書館のすう勢について関心がある方も少なくないだろう。図書館サービスの中で電子書籍やデジタルアーカイブをどう位置づけ、限られた予算の中でそれらをどう組み込み、そして運用していくか。すでに電子図書館サービスの提供を開始しているところも出てきてはいるが、大勢としては検討段階といったところがほとんどではないかと思われる。

 eBook USERも今回の図書館総合展で電子図書館サービスの状況についてさまざまな展示を取材予定だが、中でもメディアドゥの展示やフォーラムに注目している。

 電子書籍取次を手掛けるメディアドゥは5月に、電子図書館プラットフォームの世界最大手、米OverDriveとの戦略的業務提携を発表。公共図書館などに電子書籍をはじめとするデジタルコンテンツの貸し出しサービスを手掛るOverDriveは、海外での実績を手に日本でのサービスを展開していく考えで、メディアドゥのブースでは、国内図書館への導入事例紹介や、システムのデモンストレーションが行われる予定となっている。

 同社で注目なのは、OverDriveからアジア統括責任者のピーター・ハッツ氏が来日し、メディアドゥの溝口敦取締役事業統括本部長と「電子図書館サービス世界No1 OverDriveとメディアドゥの展開」と題した無料のフォーラムを行う点。ここで、国内でどのようなビジネスモデルを考えているのかを明かす予定であることが興味深い。そのビジネスモデルが図書館や出版社にどう響くものになるのかが、OverDriveの国内展開の鍵となるからだ。

 メディアドゥの無料フォーラムは11月5日、6日の2回。いずれも午前10時から。申し込みは同社サイトから行える(すでに6日分の受付は終了している)。なお、フォーラム来場者限定で、OverDriveソリューションの導入費用優遇キャンペーンも用意されるという。

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