ブックウォーカーは2月11日、「BOOK☆WALKERファン絶大感謝祭」を開催した。 これは、同社が運営する電子書店「BOOK☆WALKER」の4周年を記念したユーザー参加型のリアルイベントで、2年ぶり2回目の開催となる。前回の感謝祭リポートはこちら。
この日、ブックウォーカーの安本洋一社長はフランスに出張中だったため、ビデオレターでの登場となった。安本氏によると、フランスのユーザーは「変態」と「萌え」が好きで、ライトノベルにもニーズがあるという。
サービス企画部責任者である橋場一郎氏のトークセッションは、参加者から事前に寄せられていた質問へ回答するというものだったが、「ニコニコ静画(電子書籍)との統合などはあり得るのか?」など、鋭くきわどい質問が多く、「ここはオフレコでお願いします」というお願いが何度も飛び出す刺激的な内容だった。
なお、先日開始された「ブックウォーカークラブ」の会員ランク最上位である「ジョーカー」は永世ランクであり、いったんこのランクになると下がることはないため、ブックウォーカー社内では「横綱」と呼ばれているそうだ。同ランクは生涯購入額500万円以上という厳しい条件にも関わらず、既に該当者は数名いるのだという。
その後のフリートークタイムでは、前回の感謝祭と同様、BOOK☆WALKERへの要望が数多く寄せられていた。過去半年以内に届いた要望への投票は、筆者が確認した段階では「バックグラウンドでのダウンロード」が最も多く、次いで「一覧画面のソート機能拡充」「本棚一覧の階層化」「隠し本棚機能」など、ヘビーユーザーの視点で必要な機能に多く票が集まっていた。
また、今回もBOOK☆WALKERアプリが動いているE INK端末が展示されていたが、これはロシアの「Onyx BOOX」というGoogle Playが使える端末。ブックウォーカー独自端末の開発発売は、現状では計画していないという。
これは前回のリポートでも書いたことだが、電子書店はネット上のバーチャルな存在。しかし、運営するのも人、利用するのも人だ。普段はオンラインでのやり取りが中心でも、ときどきこうやって直接顔を合わせて話をすることも重要だと筆者は考える。画面の向こう側には、人が居るのだ。
「人の存在」を改めて実感する機会は、電子書店をより身近な存在として感じさせるものとなるだろう。今度もぜひ継続的に行ってほしい、と前回と同じ言葉で締めたい。
フリーライター。日本独立作家同盟代表で、『月刊群雛』編集長。ITmedia eBook USER、ダ・ヴィンチ電子ナビ、INTERNET Watch、マガジン航などに寄稿。ブログ「見て歩く者」で、電子出版、ソーシャルメディア、著作権などの分野について執筆。自己出版で『これもうきっとGoogle+ガイドブック』を1〜3巻まで配信中。
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