電子書籍がいいのは、本を手に入れ、読むための手段を増やしたこと 古市憲寿の“I Love ebook”宣言（4/4 ページ）

[出版デジタル機構]

古市さんのオススメ電子書籍

1.繁栄　明日を切り拓くための人類10万年史

マット・リドレー（著）太田直子（訳）鍛原多恵子（訳）柴田博之（訳）（早川書房）

底抜けに明るい人類10万年史。著者の主張は明快。世界はどんどんよくなっている！昔にくらべて平均寿命は遥かに伸び、住居環境はよくなり、好きな時に好きなものを食べられる。現代人の多くはルイ14世よりいい生活をしているのだ。とにかく読後感は最高。

世界はよくなっている！豊富な資料と圧倒的な説得力で悲観的な未来予測を覆す。

2.紫式部日記　ビギナーズ・クラシックス　日本の古典

紫式部（著）山本淳子（編）（KADOKAWA / 角川ソフィア文庫）

『源氏物語』で有名な紫式部の日記。内向的だが自意識が高く、ちょっと上から目線。友だちにはなれなそうな彼女から見た平安宮中。現代語訳、原文、寸評がテンポ良く配置されていて、読みやすい上に勉強した気分にもなる。

一条天皇の中宮彰子（藤原道長の娘）に仕えていた折の宮廷生活の記録。

3.ペリー提督日本遠征記 上下巻

M.C. ペリー（著）F.L. ホークス（編纂）宮崎壽子（監訳）（KADOKAWA / 角川ソフィア文庫）

ペリーを知らない人はいないだろうが、彼が残した旅行記を読んだ人は多くないと思う。彼は日本をどう認識していて、初めて日本人に会った時どんな反応をしたのかが克明に記されている。開国を成功させた交渉術という意味でビジネスマンにもお勧め。

黒船来航、知られざるその全貌とは？　世界を興奮させた歴史的大著！

4.小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団

瀬名秀明（著）藤子・F・不二雄（原作）（小学館）

原作ではさらっと流されていたことが、きちんと説明されている。例えば地球を救うための留守中、帰られない子どもを心配していたのび太のママたちの心労から、秘密道具の科学的リスクまで。原作をなぞりつつ、世界観を深めたリメイクの鏡。

不朽の名作を、瀬名秀明氏が小説化！

5.るるぶ　パリ’15

（JTBパブリッシング）

旅行で意外とかさばるのがガイドブック。電子書籍なら重さは心配ないし、旅先からでもダウンロードできて便利。パリで『るるぶ』を持ってうろうろしていたら格好悪いが、電子書籍ならオシャレなパリっ子を気取れる。

20年に渡る周辺工事を終え、海上に浮かぶかつての姿へ戻ろうとするモン・サン・ミッシェル。過去と未来の変遷を徹底解説します。

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